短編集
□作曲者の心境
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彼の書く歌詞は遠回しだけど確かな思いを伝えていた。
そんな彼が見てみたくてサークルに入った。
何度もお願いして曲を書かしてもらおうと思っていたんだけど‥
一度言っただけで簡単に通してくれた。
そんな事が3年前。
今は私は歳三さん専属の作曲者だ。
未熟な私にもったいない程の良い曲を毎回くれる。
そんなある日
「出来たぜ」
『お疲れ様ですっ!!
もう読んでいいですか??楽しみだったんです!!』
次のコンクールに出す歌詞を歳三さんは上げてくれた。
歳三さん曰く私は歌詞の思いをよく理解している‥らしい。
「あぁ、いいぜ。
早くこの歌詞を読み解け」
ニヤリと笑いつつ私の机の前から自分の机に立ち去る。