今日はなんの日?

□お前とポッキーと俺
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俺が仕事から帰ってくると、リビングに本を読みながらTVを眺めてる恋人の霧姫がいた。

『あっ元親。おかえり』

「おう。ただいま」

笑顔で迎えてくれた彼女が可愛くて頭をポンポンッと軽く叩きつつ、ふとカレンダーに目をやる。

「もう11日か‥」

『そうそう!!今日はポッキーの日なんだよ。ちょっと待ってて!』

そう言い残しキッチンへ走る霧姫。
そうして戻った時には一つの箱を持っていた。

「なんだぁそれ?」

『新種のポッキー!仄かに瀬戸内海香る塩味!!』

「なんて物買ってきてやがる‥」

しかし、新種のポッキーとは気になる。とっても気になる。
期間限定の言葉には弱いことを自身で自覚している程だ。

「なぁ一本くれよ」

『ダメ!これなかなか美味しかったの!!』

「まだ入ってんだろうが」

『さっき食べちゃってたから残り一本なのよ‥』

しょうがねぇ‥なら!

「平等にジャンケンしかねぇな!!」

『望むところよ!!』

最初はグー、ジャンケン‥

ポンッ!!!

『やったぁー!!』

「くそっ!!」

霧姫はパー俺はグー‥
こんな時に限って勝てねぇって情ねぇ‥

『最後の一本って余計に美味しい感じするよね〜!』

口でポッキーをぷらぷらさせながら言う霧姫。
その口元を見つつ気づく。
‥二人で分ければいいじゃねぇか!!

「なぁ霧姫。俺もやっぱ貰うぜ!」

『‥?!!』

霧姫の咥えているのと逆方向の端を食む。
一瞬意味の分からないという顔をしている。

俺がニヤリッと目を合わせて笑うと顔を真っ赤にしてポキっと折りやがった。

顔を背けそうにしている所を片手で固定する。
ポッキーはなかなか美味かったが、今はこっちを味わいたい。
‥…ポッキーの日か
なら、やるしかねぇよな!!

「なぁ霧姫、ポッキーゲームしようぜ?
年にたった一度の日じゃねぇか。楽しまねぇと損だぜぇ」 

『何言って‥!!第一もうポッキーはないのよ?』

「あ?いいんだよ。おらっ!!」

『‥っ!!』

深く唇を合わせつつ、これからどうやって食らってやろうかと思考を働かせた。

END

Happy Pocky Day!!!

2014/11/11 霧姫

なんかハロウィンの時と同じパターン‥
 

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