守護霊でいず!!!
□再確認
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『やっぱり私、元親が一番好きかも』
ケータイの待ちうけ画面を眺めながらぽつりと呟く。
「なっ‥…なんだよ急に」
不意打ちだったのか、頬を赤く染め私の隣に座る元親。
すると私の体を持ち上げ、胡座をかいて座っている足の間に座らせ抱きしめてくれる。
私はこれが大好き。
だって全てを元親に包まれている気がするから。
「実はね‥他に浮気してみようと思って新しいものを開拓したり、話を聞いてみたりしたの。
だけど何一つ、元親に勝てるものはなかったよ」
「霧姫‥
俺の見てねぇとこでそんなことしてたのかよ‥」
『浮気はしてないからね!!』
ここは大事。
強調しておかないと。
「それで何を開拓したんだ?」
『今流行りの刀剣●舞からもちろんBASARAまで、かな。
ちなみに一番心を奪われそうになったのは島左近』
「まさかの石田軍かよ‥」
BASARAの新しいゲームが出た。この話を聞いてお金を貯め、予約をして元親のストーリーがちゃんとあるのか確認して‥
何だかんだで忙しかった。
元親のストーリーがあるとわかってからは、発売まで元親は自分が活躍するのか気にしてソワソワしていて可愛かったのが印象的だ。
『でもね、いくら彼らが他の人からカッコイイとか可愛いとか言われても一番は元親なの』
「‥当たり前だろ。
俺が霧姫の守護をしている間は俺が一番に決まってるだろーか。
‥…そんな事を今頃再認識してんじゃねぇよ」
"馬鹿野郎が"
ぶっきらぼうに顔を背けながら言う彼が照れていることを私は知っている。
きっと今の彼はいつも隠しきれていると思っている照れた顔をしているのだろう。
『もう、そんな素直じゃなくて不器用で、ちゃんと優しい元親が大好き!!』
後ろに振り向き、正面から抱きしめ返す。
そうしたら元親が優しく頭を撫でてくれることを私は知っているから。
"でも元親の好きなところを10個あげてって言われたら辛いかも"
"お前‥実はというと俺のこと虐めて楽しんでんのか?"
"やっぱり存在が大好きなんだろうね"
"っ‥…!"
"あ、赤くなった"
END
2015/08/16