守護霊でいず!!!

□元親の不安
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「おい、本当に大丈夫なんだろうな?」

『大丈夫、大丈夫!!』

俺の主霧姫は天然で危なかっしい。
だから何時でも何処でも側にいるようにしている。
‥だが、この時間だけは許してもらえない。

「本当の本当に大丈夫なんだな?」

『だから心配しないでって!
50分一緒にいないだけじゃない』

「だけどよぉ‥…」

俺が一緒にいられない時間。それは

『元親。髪飾りをプールに入れたら錆びちゃうでしょ。
それに落としたら2度と会えないのよ?』

「‥わぁってるけどよぅ」

そう体育とやらの水泳の時間だ。
霧姫を俺の目の届かない所で水に入れるのは危ない。
何かあった時に助けられないし危険を知らすことさえ出来ない。
ここは‥…

「なぁ霧姫、やっぱり‥」

『ダメ。大人しく待ってて』

無残にも髪から外され、机の上に置かれた。
下にはちゃんとハンカチが敷いてあるが心地良くはない。
不機嫌そうにそこに立つ俺の顔に自分の顔を近づけ

『貴方がここにいるなら私はちゃんと帰ってくるよ』

と呟かれた。
な‥何だこの可愛い生き物は‥!

「帰ってこなかったら容赦しねぇ」

『何、戦に行く前の武将みたい。
いってくるね〜』

笑いながら友達と去る彼女を見送りつつ

(授業が始まったら見に行くんだがな)

とニヤリと笑った。


END
 

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