守護霊でいず!!!

□朝の時間~したく~
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『えーと‥弁当持った、教科書筆箱入れた、髪くくった。
忘れ物は‥…「俺を着けろ!!」
ごめん、ごめん‥…』

元親が私のとこに来てから早1ヶ月。
守護霊だから周りの人に気づかれる事はない。だから、学校にも一緒に行くんだけど‥

「また忘れそうになったな?」

『うぅ‥…今まで髪どめなんて着けなかったんだよ〜』

「本体を忘れたら守護できねぇって言っただろーが!!」

この1ヶ月で学校に元親を忘れていったのは13回。改めて見ると多いような気がする。

『なんか元親、自分で歩いて来そうな気がしてさ〜
でも、言ってくれるから助かる!!』

「どんな信頼だよ‥
おっ、そろそろ行く時間だぜ?」

『ホントだ。なら行こうか、元親』

玄関を出て鍵を占める。
私は両親が出張しているの仕送りで一人暮らしをしている。
暮らしてはいけても寂しい。
友達はそれなりにいるが帰ってまで会おうとは思わない。
だから、家で人と話すという事自体が新鮮。

自転車に跨がり、さり気なく癖で胸のポケットに手をやり‥

『‥ケータイ忘れた』

「ほら言わんこっちゃねぇ‥
取ってこい。まだ時間は大丈夫だ」

『うぅ‥なんか元親に負けたみたいで悔しい!』

「現時点で負けてるだろーが。
ったくよぉ‥気ぃ抜いたら鞄ごと忘れんじゃねぇか?」

『それは‥…‥…あるかもねぇ‥』

「冗談じゃねぇぞ?!!」

『ふふふ‥元親お母さんみたい』

「てめぇ‥!!言わせておけば!!」

元親が来てから変わったこと。
一番は一人じゃなくなった事だと思う。
昔みたいに寂しくない。

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