LOVE series


□you say
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先生の左手の薬指。








キラキラ光って









綺麗で、切なくて。










あの指輪には









あの人との思い出や









お互いを想う気持ち










全部が詰まってる。








それに比べて










やっぱり私はあなたの生徒で










今までとこれから、










関わってくたくさんの









子供たちの1人にすぎない。










先生は言いましたよね。










「俺が教師になったのは


高校時代がすげぇ楽しかったから。



みんなに1つだけ伝えたいことがある。



大人って、すげぇ楽しいです。」











……私も、









私も大人だったら










先生、少しくらい










私のこと見てくれましたか?











子供じゃなかったら、









私の気持ちに応えてくれましたか?










どれだけ私が先生を想っても









どれだけ私が








先生の名前を呼んでも









先生、あなたには










私は子供としてしか









写っていなかった。











学校という、











小さな小さな世界の中で











大人のあなたに










子供の私は恋をした。










好き、なのか












憧れ、なのか。










分かっていたのに







いけないことだと知っていたから










私は最後まで、先生への気持ちを










憧れとして貫いた。











いつか、変わる日が来るって










私の気持ちか











先生の気持ち。










そんなはずないのに









子供すぎた私はそう信じた。


















………信じることでしか








自分を救えなかった。







END.

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