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□元就の親友
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【悲劇と喜劇】
あれから色々あって初陣とかも無事終わったしというか数年経った。
で何だかんだと今に至ったわけだけど。
元就のツンデレが悪化しました。
別に俺はいいんだけど、可愛くみえるし?
やっぱり家臣とか周りの人の印象がね。
俺が誤解をとければいんだけどそんなことしたら今まで何とか築いてきた俺のイメージが崩れる。
さらに言えば俺が本当は怖くないと知れたら命の危機も上がりそうだからどうにもできないでいたがそろそろ我慢も限界です。
「元就様は恐ろしい。人を人とも思わぬ冷酷な方だ」
「確かに、頭はよろしいが人の心がわからぬのではないか?」
「あぁ、城主でなければ近寄りたくもない」
「いやいや元就様もあー見えて人間らしいところがたくさんありますよ」
「む!貴様何者だ!」
「変な所で口を挟んじまってすいやせん。あっしはしがない毛利軍の端くれ。つい元就様の話をしてるのが聞こえて訂正したくなったんでさぁ」
現在思いっきり足軽的な感じの一般市民を装ってみた。
疑われてはいるものどうやら俺だとは気付かれていないらしい。
「…訂正とな、何がいいたい」
「へぇ、あっしは元就様が幼い頃からお仕えさせて頂いておりますが子どもらしく遊ぶ様も好奇心旺盛な所も全部見ております。もっとちゃんと毛利様をみてさしあげてくだせぇ。それに─…」
かくかくしかじか
「なんと!そんなことが」
「元就様が…」
「おい、貴様らそこで何をしておる」
「!元就様!!」
「無駄話をする暇があるなら安芸の為に働け貴様らのような低脳でも油虫よりましだろう」
ゴニョゴニョ
俺は家臣郡にこっそり耳打ちをした。
そしたら生暖かい眼差しになった。
まるで親が子を見るような。
「はっ!」
そんでせかせかとそれぞれ仕事へ向かっていった。
その流れで一緒に逃げようとしたが、
「そこの足軽は待て話がある」
呼び止められてしまった。
これはバレてるっぽい。
薄く笑ってるようなのに背負う空気が重い!
「で?貴様はあやつらと何をしていた?」
「いやぁ、大したことじゃありません」
「その馬鹿な芝居は止めろ」
「えー、下手だった?結構自信あったんだけど」