緋色の欠片短編

□いい夫婦の日
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あれから服を着てなんやらしていたら、朝飯が出来たらしい。

拓磨「おー。今日も美味そうだ」

『涎、涎』

拓磨「まっ、マジかっ!?」

そう言って口元を急いで袖で拭く。
本当に出ていた。

『ハハッ。そんなに食いたかったのか?納豆味噌汁』

なんて言って笑う楓。
いや、納豆味噌汁じゃなくて…
わからない奴だな、本当。

『食おーぜ』

拓磨「おぅ」

「『いただきまーす』」

そう言って手を合わせて食べ始める。

ーーズズッ…

拓磨「…うん。美味い」

『ま、当たり前だけどな』

誰が作ったと思ってんだ
と言って笑う楓。

拓磨「楓が作ったんだから美味いに決まってるか」

『そうそう』

また、二人で笑い合う。



拓磨「ごちそーさん」

『お粗末様でした』

そう言って片付けをする楓。

拓磨「俺も手伝うよ」

『じゃあ、拓磨は洗った皿とか拭いてくれるか?』

拓磨「わかった」

ーージャー…

皿を洗う音と拭く音がする。

拓磨「この後どっか行くか?」

『今日は天気いいしな…。
散歩がてらちょっとしたピクニックでもするか?』

拓磨「するか?じゃなくて
したいんだろ」

そう言って微笑むと

『うるせー』

って言って
顔を赤くされた。

拓磨「どこに照れる要素があるんだ?」

『黙れ』

拓磨「まあ、そういう楓も可愛いけどな」

そう言って微笑むと
ますます顔を赤くした。

本当に可愛い。
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