緋色の欠片短編

□辛かったんだ
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グサリ、と
胸に刺さる刃物。


ああ、幸せだ。
コイツのために死ねれるなんて。


『俺…拓磨、と出会えて…幸せ、だったよ…』


なんて微笑みながら
楓は先に逝った。


拓磨「っ…はあ、はあっ…」


血だらけになりながらも
血だらけな手で楓の手を握り
抱き締める。


拓磨「…っははっ」


幸せ。
アッチへいっても二人、一緒に居ような。


拓磨「お…れも…、幸せ、だった・・・っ」


そう言って
俺も息を引き取った。
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