短編
□群青
2ページ/2ページ
「。。。?新八さん意味がわかんないんだけど?」
やきもち?
誰が?
名無しさんに??
ったく馬鹿馬鹿しい。。。
「で、沖田さんはどうしてほしいですか?」
「。。。総司だよ。」
名無しさんの瞳を見据える。
彼女は臆することなく僕の瞳を見つめふっと笑った。
「まぁ怒らないでよ総司。ね?」
「怒ってなんかないよ。名無しさんちゃん。」
2人の空気にだれも言葉を発っしない。
「総司って呼べば満足?」
「。。。敬語もやめてね。」
はいはい。と彼女は微笑んだ。
***
「名無しさん〜っお腹空いたっ」
炊事場で働く名無しさんの後ろ姿に抱きついた。
彼女は子供をなだめるように
もうちょっとだから待ってなさいと僕に言い聞かせる。
碧よりも濃い群青に染まった。
僕の心は闇の中彷徨い続けていたけれど。。。
「総司?」
君の瞳がとても綺麗で。
この瞳の前では
僕は変われる気がした。
。