長編

□紅
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「名無しさん
副長に頼まれた着物がこれだ。」

「はじめちゃんありがとう。
。。。で、これって
どうやって着るの??
なんとなくはわかるんだけど」

「大体はわかるのだな?
では。。。」


斎藤が借りてきた
男物の小童の着物を手に話していたら
沖田が割って入ってきた。


「ちょっと待って。
一君彼女が大体わかっているって聞て
どうするつもり?
もしかしてあらかた着てきてもらって
そのあと直そうとか考えてるの?
彼女の着物を一君が着付けるの?」

「いや、総司そういうつもりでは」

「大丈夫名無しさんの着付けは
僕が面倒みるから。
僕の小姓なら当然だよね?」

「誰が小姓だ〜っっ」

「なに?!名無しさんは総司の小姓になったのか?そもそも小姓という年齢ではないだろう」

「どいつもこいつも
年増って言うな〜!」


ぎゃあぎゃあと騒ぎながらも
成り行きで
彼女の目の前には今
着物と笑みを浮かべた沖田がいた。


意外に沖田は淡々と
彼女に着付けをする。


「でここをこうするっと。
はい出来たよ。どう?覚えた?」

「うん。なんとなくは」

「それってもう一度
僕に脱がされたいってこと?」


悪戯な笑みを浮かべた沖田に
名無しさんは首をふるふると
左右に振って大丈夫だと伝えた。



「じゃあ着付けも出来たし
君の着物を仕立てに行こうか?」

「うんっ行く」








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