†ANGEL story W†

□†【15】†
1ページ/1ページ



ーおい!
デカイのとチイサイの!
誰か居ないのか!?ケビン!
ケビンー!!ー


《‥‥‥‥》
開かずの間で
たまに奇声があがる

私は此所に入る事を
ディーンから許可を得てはいない
よって…その奇声に
気になる日々をおくっていた

《‥‥‥‥》

ーおーい!!聞こえてんだろ!?ー

《‥‥‥》

ーそこに立ってる誰かさんー

《!?》

何故だ?
何故彼はわかるのだ?
人間になってはいるが
この相手は人間では無い気配を感じていた

ー…誰かなぁ?
ケビンじゃないのか?ん?ー

《‥違う
ケビンでは無い》

ーその声は
カスティエルか?ー

《!?》

私を…知っている?

《…いかん》

ーえ?…何でもいいや
開けろカスティエル!ー

開けてはいけない部屋だ
私を知っていると知り
気になってしまったではないか
きっとあの兄弟が
仕事の関係で悪魔でも拘束してるのだろうが

………………

ーおーい!!ー

《貴様は悪魔か?》

ー違うなー

《…え?》

ー天使だよカスティエルー

《…天使!?》

ーだから
助けてくれよカスティエル
な?頼むよー

天使を…拘束しているのか?

何故ゆえ?
バーソロミューの在り処でも
探しているのか?

ーカスティエル!!助けろ!!ー

天使…私と同じ
ただ
《だ…ダメだ…》
彼等を裏切れないし
何よりも私は
天使に狙われている身だ

ー…見棄てるのか?カスティエルー

《ッ!》

ーおまえはそんな
天使じゃないだろ?ー

《…や…やめてくれ
私は…きみを救えない》

ー救えるさ…たぶん
血が止まらないんだー

《…血?》

ーそうだ
奴等に受けた拷問での
出血が止まらないんだよー

《……ッ》

ー…カスティエル?ー

ああ〜…ダメだ…
やはり私には
彼を同士を見捨てる事が出来ない

すまない…ディーン…サム


重い扉を開いた
真っ暗闇の部屋の奥から
声が聞こえる
電気をつけたいが…
何処かわからず
私は声の主へと近づいた

ーhello…カスティエル
何だ?そのフリルなエプロン姿は
此処の誰の趣味だ?ー
《!!
クラウリー!?》

目と鼻の先まで近づけば
声の主が明らかになった
そういえば…
サムは地獄の門を閉じる最終試練を
地獄の王のクラウリーでしていた

ーおいおい…逃げるな
久しぶりじゃないか?ん?
どうせならメイド服も着ろよキャスー

まだ…この者を
拘束していたのだな彼等は

《メイド服?どんな服だ
…貴様もよい姿ではないかクラウリー
似合っているよ手錠が》

ー…おまえ
何だか人間臭いな
むしろ力を感じない
天使のエネルギー切れか?
はは…どんなプレイを楽しんだ?
淫乱天使ー

《エネルギー切れでも
今の貴様は殺せるさ…》

ー…はッ‥確かにな
久しぶりに話をしようじゃないか
アバドン以外の外はどうなっている?ー

《…貴様が知る必要はない》

ー…確かにな
痛いとこをつくね♪ははー

《それに話すことなどない…》

拘束され椅子に座るクラウリーは
握った掌を見ろと
しつこく促した
渋々と握った掌を見ようと
顔を覗きこむと
《…ッ!?》
ぎゆッ‥
ーははは♪ー
手錠をされ動けないが
腕と胸の隙間に私の顔を挟み込んだ

《むぐぐッ!》
ーなんだカスティエル
ん?私を突き飛ばせ♪ー

こ…こいつ
私の力を利用し
悪魔封じと拘束から
解放されるのを望んでいるな

だが…
今の私には
《ぷはッ!離せッ!
クラウリーッ!》
ー…??ー
そんな力は無く
ただ締め付けられるままだ

クラウリーは私の髪を鷲掴み
顔を持ち上げ
ー…俺の力を
跳ね返す力もないのかい?
可愛い天使ー
《…ッ》
ーこのまま首を締めたら
殺せる勢いだな…ー
鼻先を私の鼻先へあて
言葉を投げた

《離せ…下種》
ー威勢だけは変わらんか
いいね…勃起しちまうよカスティエル
シャブってくれるか?ー

《ふざけるなッ》
ーマジでだよ♪ー

クラウリーは私の顔を
下半身へと押し付けて
ー口でチャックを下ろしてシャブれ
でないと
このまま窒息死させるぞキャス!!ー
《ぐぐッ》
耳元で怒鳴り付けた

冗談じゃない…
こんな仕打ち
天使で無くなってしまっているが
コイツの汚い汚物を口に入れるくらいなら
ーおーい…カスティエル?ー
死を選ぶ!!

ー本当に死んじまうぞ?ー
《…ふぐぐッ!!》※いっそ殺せ

ーなんだ?ー
《ぐぐッ!》※殺せ

クラウリーは股間から
私の顔を離した
《ぶはッ!はぁはぁッ》
ー…死を選んだな
それじゃツマラナイじゃないかキャス!!ー
そしてまた怒鳴り付けたら

ーッ!ー

クラウリーの顔色が変わる
《??》
その目線へ視線を向けると

ー[カスティエル…
此所に入るなと
言われていただろ?]ー

《…サム》

ー[…クラウリー
天使を侮辱する事は
許さない…]ー

サムはクラウリーの頭に
二本の指をあてた
《!!》
まるで天使の様に
それで簡単にクラウリーを寝かせて見せて

《…サム?》
ー[カスティエル…
言うことを聞かないと
此処から追い出すぞ]ー

《…きみから
天使の存在を感じる》
ー[まぁ…いいさ
何度でも記憶を消せばよいだけだ]ー

そして私の額に
ー[おやすみ
可愛い…天使カスティエル]ー
二本の指をあて
瞳を青く光らせて
言葉を投げた














【キャス!!】
ー[……]ー

《.。o○…ディーン
サム…ッ》

【どうしたんだよ
倒れてたらしいが…】
ー[…]ー

《…わ…わからない.。o○》

【……何も
覚えてないか?】
ー[………]ー

《ああ…覚えていない.。o○
私は病気か?ディーン…》

【違う疲労だろう…な?サム】
ー[…ああ
そうだなディーン…]ー

《??》

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ