†ANGEL story V †

□†【10】†
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《……どうした?》

【事件の失踪者の名前を見ている】
[結構な数だよな…]

《その名は全て予言者の名だ》

【は?】
[……]

《予言者の名だよディーン
私は過去から未来までの
予言者の名を記憶している
…誰かが予言者を
かき集めているようだな…》

【…クラウリーだな】
[…だな]


携帯が鳴る
携帯の持ち主は
【ケビン!?】[……]
ケビンだった
だが出たのは

ー息子が拐われた!!ー

【…は?】[!?]

ケビンの母親で
どうやらケビンはクラウリーから逃げてから
母親と隠れて居た
その母親の目の前で
ケビンは悪魔に再び拐われたと言った


ケビンの母親と合流する為に
俺達3人は移動した
ケビンの母親を車内で待つなか
俺は…キャスを外へと出した

【なぁ…
もうアレから数日経つよな】

《…ああ》

【おまえ…まだ
思い出さないのか?
どうやったら煉獄から出れたのか】

《…ああ
全くわからないままだ》


【………あの時おまえは
全ておいて諦めている様に見えた
俺はおまえと出る為に
何でもやった…
なのに何でだ
おまえは諦めてたんだ?
俺が信じられなかったのかよ】

《ディーン…
責任を感じているのか?》

【?】

《…でも
それは何故だ??》
キャスが言葉を話すと同時に
車のライトが見えた
[ディーン!キャス!来て]
少し離れた場所で立っていたサムの前に
停まった車から出てきたのは
年配の女で
ケビンの母親だと言葉を投げた

どうやらケビンの母親は
魔女を雇い物を集め
ある武器を作ろうとしていた
その魔女は物を渡したが
裏切っていたと

ケビンの母親は
あんがいキレる
トランクに襲いに来た一人の悪魔を
拘束していた

俺達はその間抜けな悪魔から
ケビンの居場所を吐かせて
工場へと辿り着いた

【サムは悪魔を誘き寄せて
そのケビンの母さんが作った
悪魔を吹っ飛ばす爆弾で始末しろ
俺はキャスとケビンを探して
救い出す】

《……》
[OK…気を付けて二人とも
たぶんクラウリーがいるから…]


工場内へと潜入した
キャスがケビンの場所へと誘導する
【…なぁ
おまえ力の方は
回復したのか?】
《回復したり
しなかったりだ》
【何で?】
《……ハンターだからだ》
【馬鹿野郎かテメェは
無理してんなら言えよ
この間
閃光攻撃させちまったじゃねぇか】
《…うむ
あれが今のダメージだろう》

まだキャスの天使の力は
回復しきれて無いようだ


前方から…悪魔が1体やってきた
《…》
俺は悪魔の刀を握り
悪魔へと走って

悪魔の腕に刀はかすったが
【ッ!】
悪魔の力で
壁へと叩きつけられた

その隙にキャスが
ー!ー
悪魔の頭へ手をあてて
天使の力で体内を焼き付くした

天使の力を使ったキャスは
【おいおい!
大丈夫か!?】
《……ああ》
フラついて倒れそうになった

【この部屋だ…
俺が行く
おまえは待ってろ】
《…クラウリーだぞ?相手は》

【くそ…鍵が開かねぇ
大丈夫だ
やってみなきゃわからねぇ】
《…私が行く》

【駄目だ!
此処にいろキャス】
《弱っているが
きみより私は強い…》

扉の鍵開けで
手間取っている間に
【!!】
キャスが中へと入っちまって

話し声が微かに聴こえ
扉の隙間から
白い光が漏れた

【あの馬鹿
無理に力を…】

俺は直ぐに扉に体を叩きつけ破壊し
中へと入ると
(…ディーン)
ケビンが立っていて
《……ッ》
床にキャスが転がっていた

【大丈夫か!?】
《あ…ああ》

(ディーン…キャス
石板が半分に割れて
割れた方はクラウリーが持ち去った)

【…なんの石板だ?】
《…はぁはぁ》

(悪魔の石板…)








クラウリーがケビンを連れ去った理由は
悪魔の石板の解読だった
サムにケビンとケビンの母さんの様子を頼み
俺はインパラの前でキャスと話す

【おまえ
何で勝手に入っていった!!】
《きみが行くより
私が行くべきだと考えたからだ
相手は地獄の王のクラウリーで
私は天使で…きみは人間だ
弱っていても私はきみより強い》

【弱ってるテメェに行かせて
死んじまったらどうすんだ!?】
《成功した
もし成功しなくても
きみの責任ではない
私の問題で私の責任だディーン…》

【そうは思えねぇ】

《全てがきみの責任か?》

【あ!?】

《煉獄で戻れなかったのは
きみのせいでは無い
それはきみの仕事でも無い》

【俺のせいだ
誰のせいで出れなかった!?
俺が…手を離したからだ!】

《誰のせいでもないディーン
私の…意思だ
あの時の事を覚えているだろ?
きみと煉獄で別れた時を》

【はっきり覚えてる
俺は…彼処にいたんだ
事実を見ている】

《違う…
自責の念から思い込んでいる
勘違いをしている…》

【そんな
救えなかったと思い込む必要があんのか?
俺は…おまえを見捨てた
そうだろキャス
散々失ってんだ俺は大事な奴等を!
大切な者達を失う気持ちを
もう一度味わいたいんて思うかよ!!】

キャスは俺の額に指を伸ばす
《……ディーン
事実をみるのだ》
そして俺に見せた

最後にキャスと別れた
あの煉獄での…事実を

事実は
ーディーンッ!行けッ!ー
キャスが俺の手を離した

【……】

《離れたのでは無く
私の方が体力があった
私が手を振り払った
あの門が求めぬ者は救えはしない》

【‥なんの話だよ】

《私は煉獄がふさわしい
償いが必要だった
私が天国や地上にしたことを思えば当然だ
煉獄に残るべきだと思った…
死ぬまで居ようと
だが…きみには
言い出せなかった…ディーン》

【……キャス】

《何をしようと救えない時がある
全ては救えない
きみでもだ…ディーン》

【………】

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