†ANGEL story V †
□†【7】†
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キャスも煉獄から抜け出し
地上へと戻ってきた
兄貴はキャス自身を心配してるのか
キャスの背後を心配してるのか
戻ってきた事に
疑いの目を向け続けながら
【今日は…この事件を
調査するか】
[OK…]
《………》
キャスも混ざりハンターをしていた
そうキャスもハンターをしている
彼 本人の希望からだ
【…ケビンの行方が
中々掴めないな…】
[何か調べてるうちに
ヒットすればいいけどね…
あれ?キャス?]
ハンターLIFEを希望したキャスは
兄貴と違い大分焦りは無い
自分が何故
煉獄から出れたのか
大した疑問にはならない様で
悠長に新聞を読んでいた
《…………》
【…………】
兄貴が中身を覗くと
【こいつ
全く無縁なスポーツ新聞を
読んでやがる】
[……はは]
《??
さっき初老の人間に
頂いた》
【え?いつ】
[僕達がガソスタの
コンビニに寄ってる時?]
《ああ…
インパラから出て
空を眺めていたら
何故か頂いた》
【………こいつ
初老にもモテるのか?】
[見た目的に
スポーツしてそうな気がしたのかな]
《このスポーツは何だ?》
【ゴルフだ…】
[………]
《面白いのか?》
【全然…】
[嘘つくなよ…]
《面白いのだな…興味深い
ディーンもサムと離れている間
やっていたスポーツだ…うむ》
【おいテメェ
ゴルフ場までストーキングしてたのか】
[間抜けな姿を
見ていなければいいねキャスが]
【俺はな!スポーツは万能だ!】
[はは…それはどうかな]
《喧嘩はするな》
【…はい】
[……]
まるでベテラン風のキャスは
一番最初に
ハンターをと言った翌日の事件で
何を勘違いしてたのか
まるで悪徳警官の様に
容疑者の嫁を尋問した
兄貴がソレを止めて
僕を手本にしろと言った次からは
僕の様にはならないけど
キャスらしい尋問口調に変わった
《…まだか?
被害者宅は》
[……]
【馬鹿野郎!
まだ5分も走ってねぇよ!】
《…遅いし窮屈だ》
[…はは]
【たくよ!
これだから自由気ままな羽根つきは!】
そして車には
未だに慣れず
駄々をこねる
彼が車を気に入る日は
来るのだろうか…
【…着いたぜ】
《……私は手帳を
持たなくてもいいのか?》
[ああ〜…
いいよこの町は
僕達が見せれば
キャスは後ろに居て]
《……そうか》
【持ちたいみてぇだな
いや…見せたいのかもな】
[……]
《私は姿を消している》
【…便利だな天使って】
[でも話せないって事だね]
《………》
【笑える】
[………]
今回の事件は
町から人が消える事件
今 僕達がいる場所は
3人中の失踪者の中の最後の人間の家だ
[娘さんについて
わかることを細かく教えて下さい]
ー…細かく…ですか?ー
[はい…
何でもいいので
全て話してください
その中から何か
事件に関わる事が見つかるかも
しれないので]
ー…!?ー
[………どうかしましたか?]
ー…い…いま
私の額に何か触れた様な…ー
[……つ…疲れているんですね]
兄貴が向こうで合図を
どうやら幽霊や悪魔では無いようだ
じゃあ…やはり
魔物の仕業かな
ー…そう言えばー
[?]
ー娘が失踪する前の日まで
キャンプに行っていたのよね…ー
[…キャンプですか?]
ーええ…ー
[場所を教えて貰えます?]
被害者宅から出て
インパラへと乗り込むと
《キャンプ場へ向かうのか?
私は飛んで行ってもいいか?》
キャスが姿を見せた
[…キャス
透明な時には
人に触れるなよ]
【…え?
おまえ触っちゃったの?】
《読み取ろうと思って…
彼女は真剣に悲しんでいた
家族喧嘩では無いようだ
娘も誰かに恨まれてると言うことも
無いようだしな…
これはキャンプ場の何かの仕業だな》
【おまえはホームズじゃねぇぞ…
ワトソンでもねぇ
探偵を気取るな赤ん坊ハンターめ】
[兄貴もホームズでは無いけど
ワトソンでも無いよ…]
【じゃあ何か?
おまえがホームズだと?】
[え?違うの?
あきらか僕はワトソンキャラじゃなく
ホームズじゃない?]
《喧嘩はするな》
【…へーへー】
[キャスがいると
兄貴が直ぐに静かになるからいいな…]
【は?】
[…なんだよ]
《何故
君たちは場面場面で
苛々し喧嘩をする?》
【弟だからだよ】
[兄貴だからだよ]
《??》
キャンプ場へ着くと
幽霊探知機が激しく鳴った
どうやら
魔物の仕業じゃなく
幽霊の仕業らしい
[一番…反応があるのは
この辺りだね]
【…このキャンプ場で
死んだ人間を探すか】
《子供がいる》
[え?]
【何処だよ…】
僕らには見えないけど
死神が見える天使には
幽霊も見える?様で
《ディーンの
右の足にへばりついている》
キャスの一言で兄貴は飛びはね
【ッ!!】
塩弾入りのショットガンを発砲した
[ま…まだいる?]
《消えた…》
どうやらショットガンは
子供の幽霊に
効いたようだ
【気持ちわりぃ…
見えねぇと…何だかな】
[消えたうちに
町の警察署へ行って
調べなきゃな…]
《…気に入られた様だ》
【は?】
[え?]
《また
ディーンの足元に…》
【ぎやああああッ!】
[………]
どうやら兄貴を
子供の幽霊が気に入ったみたいだ