†ANGEL story V †

□†【6】†
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この今は
素直に喜ぶべきなんだろう

いや
普通の奴ならば
有無も言わずに
大事な者が自分の目の前に
再び現れた事に
ただ涙を流して喜ぶ場面だ

【どうやって…戻った?】

《…わからない》

だが
俺はただ喜べない
キャスが単独で
彼処から出れるとは考えられねぇ
しかも…頭も治ったと言われりゃ
余計だ

【それは?】
《…私はリバイアサンから
山道を逃げていて
気がついたら
地上の山道にいたのだ》

【……気がついたら?】
《ああ…煉獄から出ていた
私には何故かわからない》

おまえを煉獄から出したのは
何処のどいつだ?と
疑うのは俺の今までの
生きてきたハンターの直感だ

《ああ〜…ディーン?》
【あ?】

《いつまで私の首を
洗っている?
もう綺麗だと思うが…》
【あ…ああ〜…
念入りに洗わねぇとな
怪物菌がたくさんついてんだろ?】

《??》
【胸に足に
チ※コも念入りに洗わねぇとな
ははは】

《…あまり振らないでくれソコを》
【うるせぇ…
黙って洗われてろ】

また…コイツは
誰かの駒にと狙われたのか?
それとも…善意で?
コアなファンでもいるのか?

《…ディーン》

【ああ〜…
おまえはさ
余り無精髭ない方が
一番いい男だぜキャス】

《…ありがとう》

【キャス…
少しも覚えてないのか?】

《………何度も
聞かないでくれ
覚えていないのだ…嘘じゃない
私を疑っているのか?》

【………いや】

天使の身体を洗っていた
スポンジを床へと投げて
《……》
天使の頭から
シャワーで泡を流す

今は
喜ぶべきなんだよ俺は

素直にコイツが
俺の傍に戻った事を
喜ぶ…べきなんだ

疑っているのか?
そうだ
疑っている
おまえが何らかに
またかどわかされ
巻き込まれちまったのかもとか

《………ディーン》

シャワーを持つ俺の手首を
キャスが掴み
下へと下ろした

【…キャス】

《すまない…ディーン
私が何故
煉獄から出れたかという
きみが納得いく説明は
出来ないのだ》

シャワーが意味無く浴室の床で流れる
俺は…
【……キャス
とりあえず…挨拶をしろ
ただいまと言え】
《ディーン…ああ〜…
た…ただいま》
天使の顔を俺へと近づけ囁いた

天使のキャスは
目を丸くし俺を上目使いで
なんだ照れたみたいに見つめる
俺は…ははと笑い
天使の唇にキスをした

キャスは一瞬固まったが
ゆっくりと瞼を閉じていく

こんなにも
無防備になるカスティエルを
俺以外で知るものは居ないだろう

《…ッ…ディーン》
【なんだよ?
此処は誰も襲っては来ねえ
もっと長くキスをさせろ】

《ああ〜…確かに
空気も…ディーンの匂いしかしない》
【犬みたいに嗅ぐな…】

《…微かにだが
サムの匂いも》
【キャス…そんなに犬になりてぇなら
四つん這いになれ】

《…四つん這い??》
【掌と膝を床につけて
尻を俺に向ける姿を
四つん這いと言うんだよ…OK?】

《ッ!》
【わかってくれて
嬉しいよキャス…が!
久し振りのおまえとのsexだ
正常位でやるか♪】

《ディーン…私は
疲れているのだが…》
【あ?
俺より弱ってねぇよな】

《……あ…ああ》
【なら…平気だ♪】

《…ディーン…きみという男は
本当に強情だ…ッ》
【おまえには素直なダケだキャス】

もう2度と触れられないと
思っていたよカスティエル

またおまえに触れられた
疑う前に
やはり喜ぶべきだぜディーン

《!?
…な…何故首を噛む》
【興奮を押さえられなかった】

《??…犬はきみだ》
【違うな
俺は猿だカスティエル】

《ッ…擽ったいんだが…》
【…めちゃ強く
吸ったんだが】

《……擽ったい》
【おまえは感情と同じで
感覚も鈍いんだったな…
血が出るくらいじゃなきゃダメか】

《器に傷をつけたくない
大事な私の身体だ…》
【いや…冗談だよ
んな鬼畜じゃねぇ俺は】

仕方ねぇか
人間と同じくらいの
感度を求めてもな…

【まぁ…いいさ
きちんと反応してるからな】
《…きみがソコを
弄るからだ…》

【萎えてるおまえを
食うくらいなら
俺は女とsexする…】
《!》

【なんで
ふて腐れんだよ】
《きみが
……………》

【言えよ
思った事は口にしろカスティエル】
《………きみが
薄情な事を言うから…ッ》

【……可愛い奴♪】
《……》

真っ直ぐな青い目を
久し振りに見ていたら
やっぱコイツは
俺の中で一番純粋な奴だと実感した

壊れたカスティエルも
すの真っ直ぐな純粋な気持ちから
いつのまにか凶行に走ったんだ

信じちまうと
…何も見えなくなるもんだ
純粋な奴程に

赤ん坊の様に
仰向けに寝かされ
両足を掲げ上げられ
恥ずかしい体勢にさせられて
そんな体勢も
《……ッ…ディーン》
屈辱だろうが
けしてあの天使共の様に
コイツは牙をむけない

【流石の天使も
前立腺には弱いよな…】
《ッ…ぅッ…ディーン》

【掻き混ぜられて
前立腺を擦られて
どんな気分だ?キャス…
俺は知らねぇから教えろよ】
《はぁはぁ…とても
変な…気分だ…ッ…》

【変な気分とは…
不快な気分?】
《ふ…不快では…ないが
ッ…ディーン…
あまり…弄るな
力がぬける…》

【ソレでいいんだよ
力を抜くんだキャス…】
《ぁッ…ディーン…》

あの高圧な態度の
命令に服従な超人天使
初めのキャスもそうだった

いつからかなキャス
俺の首に絡まる白い腕が
こんなにも震えながら
俺から与えられる
初めての感覚に恐怖を感じながらも
《んッ…ディーン…はぁはぁ
もう…駄目だ…ッあ》
全身で受け入れ
【じゃあ…
挿入するぞキャス】
猿に組敷かれる事を許したのは

おまえは欠陥品だと
周りは言うが
俺はそうは思わない

【…キツッ!
キャス…尻の力をぬけ
俺のペニスを千切るつもりか?】
《はぁはぁ…ディーン…ッ》

周りが欠陥品で
おまえが…天使だカスティエル

《ディーン…ッ》
【なんだよ…キスか?
いいぜ…たくさんしてやる】

やっと天使が快楽に嵌まった
嵌まった天使は淫らに狂い
貪欲に求めてくる
酔ったような目をし
キスをくれてやる前に
俺の身体はキスマークで色がつく

天使も悪魔も魔物も
sexをしないやつはいない
嫌う奴もいないだろ

ただコイツは単に
クソ真面目過ぎて
仕事で生きる中では不要だった
それだけ

じゃあ何故今
俺とコイツはソレをしてるのか

【キャス…
気持ちいいか?】
《はぁはぁ…ああ…ディーン
きもちが…いい》

【それは良かった…】

仕事とよりも
俺が大事だと言うことか?

《ぁあッ!…ディーン
もっと…深く…ッ…》
【OK…もっと深くまで
愛してやるよbaby】

やまないキスが
こんなにも心地いいとは
キャス…知らなかった

俺の首筋を白い手が撫でる
俺の頬や唇をピンク色に
色付く唇が優しく音をたて吸い付き
俺はソレに答える代わりに
キャスの身体を下から上へと
腰を振りペニスで体内を押し上げて

高まる身体が絶頂へと近づく
キャスの青い目は朦朧とし
溶ける様な表情へと変化し

その瞬間のキャスの顔は
最高に愛らしく
最高に…綺麗だ

【…出すぞ?キャス
中で受け止めろ…ッ!】
《あぁッ!…ディーン!》

俺はもう手放す気はない
キャス…今度は
何があってもおまえを守るよ








[………キャス?]


《…や…やぁ…サム》
【キャスが帰ってきたぜ…】


[あ…ああ
何で二人で風呂場から?]

《……》
【深く考えるなサミー】


[ああ〜…なるほどね
帰って早早
兄貴に食われたんだね]

《!》
【え?ああ〜…
美味しかったよ】

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