†ANGEL story V †

□†【2】†
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ディーン.ウィンチェスター
俺はずっと
此処から出たかった
この人間を通して叶えられる


ハンターだとはわかっていた
ハンターの中でも
強敵だとも戦う姿でわかっていた
交渉が上手くいかず
どちらか此処で死ぬ事もあるとも感じながら近づいた

人間のディーンも
此処から出たいと強く意思があった
彼には弟がいるからと
理由は"弟"だ
自分の為じゃなかった

(ディーン…
もう諦めたらどうだ?)
【ふざけるな
それはベニーが決める事じゃねぇ】

(…どいつも
見てないと口を揃えて言う
今は俺達が
現れる奴等の背中を追ってるが
天使が入ったら
背中を追われる事になるぜディーン)
【…俺達なら大丈夫だろ?】


ぶっ飛んだ自信だよディーン
見えない先に恐れない
(………)
【オマエは俺の背中を気にすればいい
俺が天使もオマエも守って
此処からでる!】
傲慢な態度の中には
きちんと正しい言動が
ディーンにはある

ディーンは
此処を楽しんでいる様にも見える
ハンターの血だろうか
此処をディーンは純粋だと言った
確かに此処はシンプルだハンターは
ただ沸いて出る魔物を殺せばいい
ただ殺せばいい
だが
俺には理解できない
俺は此処から出たい
ある事を実行出来るのだから

(アンタを死なすわけにはいかない)
【死なねぇよ
おまえが俺の背中を守ってれば】
(そうだな)
【そうだ】

おまえに死なれちゃ困るんだディーン

どのくらい経ったのか
ディーンと背中を守りあいながら
天使を探す今が
生きてるかもわからない天使を
………一生いるつもりだろうか?煉獄に

人間よりも
バンパイアの俺が不安になるなんて
おかしな話だぜディーン

【天使は何処だ!!言え!】

たんに単細胞なんだろうか

いや
自分が死ぬ事を
恐れてはいないのだろうな

【クソ!あの馬鹿
何処をウロツイテんだよ!】

(……)

そもそもディーンは
何で天使と面識があるんだ?
謎が多い人間の男だ

(…ディーン)
【??】

(おまえはどの魔物や怪物よりも
ソレらしい)
【あ!?一緒にすんなよ】

(…顔くらい
彼処の川で洗ってこいよ
まるでB級ホラーの主人公だぜ)
【!】

(血塗れだ小さな顔が)
【…気にしねぇよ
こんなのいつもの事だ】

(いいから
洗ってこいって)
【………ちッ!】

舌打ちする場面か?
本当飽きないなディーンおまえ
顔の血が気にならない程に
天使で埋ってんだな脳は


川でディーンが顔を洗う
その後ろ姿は
紛れも無く弱い人間で
(………)
そこまで探す天使は
相当な相手なんだろうか
…恋人か?

【…………】

いや…どうかなディーンは
此処から出るのも
自分の為では無い気がするよ
弟と何かが
背中を押している

【?】

(…俺も洗う
ああ〜…ディーン
アンタ綺麗な面していたんだな)

【……殴られたいか?ベニー】

(はは…)

ディーンの信用を得れたら
心地良いんだろうな

諦めなければ道は開く
誰の名言だかわからないが…
それは確かだった

ー…天使は…この先の
川辺で…見たー

俺とディーンは
天使に辿り着いた

【ベニー…
うちの天使に会ったら
挨拶しろよ】
(…相手の反応次第でだな
天使は敵だディーン)

【俺も敵だったろベニー】
(おまえは昔の俺だディーン)

【……】
(俺は
こんな姿になるつもりは無かった
生き血を吸った事もない
中途半端なバンパイアだ…)

【…そうか】
(?)

【だから俺はアンタを
信用できんだな
なるほど!】
(今さらかよ)

おまえと生きれたら
地上はきっと
別世界に思えんだろうな

ディーン.ウィンチェスター

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