†ANGEL story V †

□†【1】†
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血生臭い異臭な空気に
それ以外にもキツイ悪臭
一瞬の緩みで殺される危機迫る緊迫感
此処はサバイバルホラーゲーム内か?俺は四方八方から何十種類もの
沸いてくる化物共を武器でひたすら殺す


【天使は何処だ!!】
ー…し…知らねえよー

ひたすらひたすら
化物共を心置き無く殺しまくり
俺が探しているのは
逸れた…天使だ

此処は煉獄
死んだ魔物や怪物が行く場所だ





サムと悪魔のメグと
天使のカスティエルで
怪物リバイアサンの頭のディックを倒し
拐われたケヴィンを救い出す為に会社のビル内へ乗り込んだ
そして
俺とキャスはディックを
あの武器で刺した……で
サムがケヴィンを救いだし俺達が居た部屋へやってきて

俺とキャスが奴の首に武器で刺し
刺されたディックは不適に笑いながら
空間をネジ曲げて爆発した


声が聞え
意識を飛ばしていた俺が起きると
血生臭い匂いを風が運び
悪臭を漂わせる
木々が立つ汚ねぇ森の中に居た

んで
その声は天使で
俺が目を覚まし
早早に天使は…姿を消した

(…いくら探しても
見つからないだろう)
【…黙れ!
俺はキャスと一緒にでなきゃ
地上へは戻らねぇ!】

(地上や…その天使に会う前に
殺されちまったら
此処にダラダラいる意味が無い)
【黙れ…】

(……わかった
もう少し付き合うよディーン)
【………】

(だが…天使は
此処では的になる
とっくに死んでると思うが
リバイアサンもウジャウジャ居るからな)
【アイツは…素早い
逃げているさ…大丈夫だ】


道中で知り合った
バンパイアのベニー
こいつは俺の救いの手を伸ばした

伸ばした理由は
此処から人間が出れる場所があると
人間の門…人間だけが通りぬけられる
ある呪文を使い自分の魂も
人間の門から地上へと連れていけという
交換条件だった

此処から出れるならば
そして
(…俺はディーン
とっとと此処を出たいんだが
もう何ヵ月経った?
天使探しは…)
グチグチ言ってはいるが
何だかんだ付き合うこいつは
何だか
今まで見てきたバンパイアとは
違う魔物に見えた

【ベニー…何度も言わすな
俺の此処での目的は
マズ天使だ!
此処から出るのは二の次だ!OK!?】

(……そんなに
その天使が大事か?
自分の命より?)

【大事だよ】

(…………)

【な…何だよ!
文句あんのか!?】

(…何も
あんたみたいな人間に
初めてあった)

【俺はな普通じゃねぇからな!
おい…とっとと歩けよ】

(…休もうぜ)

【魔物のクセに?
俺より体力ねぇんだな…くく】

(…俺は
天使探しは
疲れた身体に鞭を打つほどの
意欲にはならないだけさ)

【…………仕方ねぇな】

(…ありがとうよ)

【…………】

(大丈夫だよ
アンタが寝て休んでる間も
天使は尻が軽いから
飛んで逃げてるさ…)

【……だといいが】

天使は何処を飛んでいる?
いくら探しても
おまえにたどり着かない
まるで
俺から逃げてるみてぇに


【…キャス】


今のおまえが
此処で一人で
生き抜けるとは思えねぇんだ

(ディーン…
こっちに来い
この穴へ先に入れ)

【…ああ】



小さな洞穴へ
まるで野生動物の様に
【おまえが先に入れよベニー…】
(人間に守られる程
プライドは低くない
俺がおまえを守る…
…此処から出たいからな)
怪物から身を隠す

【格好いい〜…】
(くく…)

こいつは1度も
人間の俺が近くにいるのに
襲いかからない
まぁ…目的があるからな

魔物のクセに…
変わった奴だベニーは

(…寝ろディーン)
【……ああ】

(明日はきっと
此処から出れる)
【明日なんて
此処にはねぇよ
時計って便利だなマジで】

(はは…此処では
体内時計が全てだよディーン)
【まだ鈍ってねぇんだ
あんたの脳内時計は…】

(………いいから
寝ろよディーン
隣がバンパイアじゃ眠れない魂じゃ
ないだろう?)
【…はは】

眠る必要は確かにある
俺は魂じゃなく
肉体事飛ばされちまったからな

【…アイツは
眠らねぇから
ひたすら逃げてんだろうな】
(………)

【……キャス….。o○】
(………)

ベニーの瞳は
キャスに似てる
青くて…魔物のクセに
真っ直ぐな瞳だ




此処は
血塗れだ

汚れきっていて
酷い匂いで地獄だ

毎日が四方八方
戦いに囲まれている

だが此処は

なにかが…純粋だ

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