†ANGEL story U†

□†【8】†
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【…羽が…落ちてくる】


青い空に鳥が
囀ずりながら群で飛ぶ

それを見ながら
脳に浮かべるのは
少し距離が出来た男の事

今頃あいつは
更に上の上で
俺が行けない場所で
闘っているのだろう
この地上と仲間の為に

【…うちの天使は
怪我してねぇかな…】

計り知れない戦闘力の
天使と天使のバトル
俺が出来る事はしてやりたいが
あいつは…俺に助けを求めてこない

【俺は…キャスが助けてくれと
言ったなら
全力で助ける
あいつは俺達の為に
2度死んでんだ…】

ー…何を見ている?ー

【上から落ちてきたら
どうやって受け止めようかと…】
ー…誰がだ?ー

【戦争中のキャスが…】

《……落ちては来ないぞ》

【うおッ!居たのかよ】

《ああ…》

【どうやって?】

《サムに聞いた…》


天使のおまえには
俺はとても
小さな存在なのかもな

背伸びをしても
届かないか?俺は…

【…今日は何しに?】

《…こっちに用事があった
きみは?何をしている?》

【……クラウリーを
追っている
奴がサムを地獄から
出したらしい…
条件をだされていて
今は奴の下についてるが
俺は…奴を倒したい
サムが無事でいれる方法があるんだ】
《?…どうやる?》

【クラウリーの生前の
骨を焼くんだ
だがあいつは骨を隠してる】

《………》

【…キャス?】

《……私が探そう》

【…ああ〜…どうだ?
ラファエルとの内戦の方は】

《…ああ
形勢は余りよくわない
だがきみが心配する事はない》

【………】
知っているよキャス
前にラファエル側の手下の天使に
狙われた時に
おまえを慕う天使に救われ
劣勢だと言っていた

《……じゃあ
また》

今日は逃がさねぇぞキャス
【おい…】
何て言おうと思っても
あいつは毎回
とっとと羽音と風を残し消えちまう

《……なんだ?ディーン》

今日は…消えないのか

【お●ぱいパブに行こうぜ】

じゃあもう少し
時間があるのか?俺には

《……………イカナイ》

【あん!?聞こえねぇ】

《行かないと言った》

【何 怒ってんだよ…】

《…きみの誘いは
そんな場所ばかりだ》

【…好きだから女体】

《………》

【そんな熱い目で見るなよ…】

《……帰る
私は…忙しい》

傍に居たいんだろ?俺の
素直に言えよ

【…ふーん
じゃあな…】

《!》

【…何だよ
かえんだろ?かえれよ
さようなら〜
俺は今からお●ぱいパブに行ってくる】

《駄目だ…》

【何でだよ】

《きみは…私と》

【私と?】

《………居たいだろ?》

【居たかねぇよ別に】

《わ…私が…
きみと居たいんだ!》

【……】

《お●ぱいパブなど行くなディーン》

【じゃあ
おまえの揉ませろ】

《!!
きみはそればかりだ》

【健全な男の子だからな!
おまえが不健全なんだキャス!
何も話したくないなら
せめて抱かせろよキャス】

《……ッ》

何でも話が出来ればな
もどかしい
とても
俺も…きっとおまえも

俺達は所詮
人と天使
生き物が違う

【…!】
ぎゆッ…
《ディーン…》

【…キャス】
ぎゆッ…
《…ディーン》

こうやって抱きしめ合う事すら
奇跡なんかな
その上…

【今
サムは図書館だ
部屋は誰も居ないぜ
どうする?いつまでも
可愛いハグじゃ
俺は物足りないなんだが…】
《……ディーン》

俺は唯一
おまえに強請れる人間

【……】
《…わかった
部屋へ行こう》


ベットに横たわり
ダークブラウンの髪を撫で
真っ白な額を
《??……何故舐める?》
ペロッと舐めたら
【驚くと思ったから…くく】
理解できない行動に
目を丸くし??顔のキャス

《……》
【…何だよ】

《きみは動物か?》
【…キャス
人間の雄は動物の雄と
対して変わらねぇよ
本能で生きてんだからな…】

《??…サムは
きみとは違う
私の額を動物みたいに舐めない》
【…う〜ん
サムと俺は
キャスに対しての感情が
違うからな】

《??…違うとは?
サムは悪魔の…ッ!》
【キャス…それも違う】

《…ッ…?》
【サムはおまえを良い天使とだけ見ている
俺は違う】

《…きみは?》
【俺は…お人好しで
何も知らない赤ん坊みたいで
喰っちまいたいと
逢えば思うくらいの‥天使だ】

《…きみは
私を食べたいのか?》
【ああ…美味そうだキャス
だがその喰うじゃねぇ】

キャスと話すと埒があかない
…俺が悪いんだが
もっと真っ直ぐな
キャスが理解できる言葉を選べばいいだけだ

だが俺はしない

《??》

そうやって
首を傾げて考えろ
俺の言葉と行動を記憶しろ

【深くは考えるな
今から俺がキャスにする事が
おまえを喰うって事だ…】
《……!》

【わかったか?】
《……わ…わかった》

そしたらサムの前で
おまえは言っちまって
俺が叱られるんだ

でも全然嫌な気なんてしないのは
こいつが俺を知ろうとし
人間の事知ろうとしているから
その嘘の無い姿が

マジで俺の赤ん坊みたいで

【……ッ】
ぎゆッ…
《!?……ディーン?》

マジで俺だけの天使で

【‥守ってやりてぇな
おまえを俺】
《!》

無くしたくは無い奴で
サムやボビー以外に初めて
家族だと思っている男で

【‥‥‥】
《…ありがとう
だがきみには無理だ》

わかってる
だが何か出来るかもしれないだろ?
俺だって

もどかしいよキャス
俺を頼れよクソ天使

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