†ANGEL story U†

□†【5】†
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今のサムが
ロボサムならば…

今のキャスは
一年間の間に天使集団に染まり
初対面の時の様なロボキャスだ


いや…少しでも
人間臭いキャスの方が
マシかもしれない

いや…どーでもいいんだが


[‥ディーン
狼男が出てるらしいんだけど
行ってみない?]

【こうやって
軽く誘うときは要注意だ
囮にされる可能性大だからな】

[何でバレたんだ?
結構賢いなこいつ
包み隠せよ心の声はディーン]

【おまえも隠せ!
狼男になんか
噛まれたくないぞ俺は!
バンパイアの時みたいに!】

[バンパイアの兄貴
美しかったよ
まるでインタ●ーイズバンパイアの
トムみたいだったよ]

【……嬉しくねぇよ】

天使のキャスは
また最近顔を出さなくなった
相当忙しいんだろうな…

【………】

何が忙しいんだ?
これ以上は上手く
伝えられないとか…
【要件のラファエルが
ルシファー対ミカエル対決を
再び始動しようと企んでいて
私はそれを阻止しようとしている
…………確かに完結で分かりやすい】
もっと多く片言でもいいから言えよキャス
おまえが宇宙人って事はわかってんだから

[……そーいや
モーゼの杖の時に言ってたな]

同じ天使として恥じていたとか
んな
気をつかう様な
仲なのなのかよ俺は
一言も無しで戦ってたのかよ

【……はぁ】
[はい今日の溜め息
10回目
兄貴の幸せは10回逃げた]

【は?】
[日本では溜め息をつく度に
幸せが逃げると言うんだと
残念だね兄貴
今日の狼男に噛まれなきゃいいな]


【ひ…ひでぇ】
[兄貴は美味そうだよな
僕が見ても
美味そうだと思うもん]

【……嘘つけ】
[本当だよ
この胸とか二の腕とか…]

【触るなッ!ロボサム!】
[なにそれ?
早く準備しろよ
とっとと狩りに行くよ]

サムが何だか
怪しげなビニール袋を
俺に突きだし
[それもって
取り合えず兄貴は
狼男を呼び寄せろ
僕が仕留めるから]
【?!】
俺の胸の中に

【おまえがやれよ!】
[一年間のブランク野郎に
命を預けられると
思ってたらマジでうける]

【……やります】
[ゴルフやってたんだ
走りは生ってないだろ]

ゴルフは走らないよ…サミー
【ジョギングしてたから
生ってねぇけど…】

[なに?ビビってんの?
ビビってんなら
サミュエルに一人寄越して貰うから
打ちっぱなしにでも行けば?]

【…やるよ!!
おまえをあんな
怪しい集団に任せられるかよ!】

[…じゃあ
行こうかお兄さん]
何こいつ…お兄さんに気持ち籠ってない


そして
狼男が出没した
事件現場へ

俺は…怪しいビニール袋を持ち
闇の中をひたすら歩く

【………】

これは…きっと生肉だ
生肉に生肉を持たせるとか
まじ笑えるジョークだよサム

【……はぁ】

まぁ
武器も所持してるし
なんとかなるだろう

ひたすら歩いていると
背後に…気配を感じた
荒い息遣いに
獣の低い声が

これは確実に…狼男だ

【………】

明らかサムが待機すると言ってた
奴の車はないが…
俺は走るしかない
取り合えず…

【走れ俺ッ!】

俺の足音と
爪音を立てながら走る足音が
まるでピタリと背後についてる

【負けるな!俺!】

いや…待てよ
足音が軽くないか?

振り返ると
【………】
ー……ー
小さな生き物がいた

この小さな生き物は
チワワって言う犬だ
【…野良か?】
なわけ…
ーワン!ー
ないよな…

【…迷子か?
って…こんな夜中に?】
ーワン!ワン!ー

【…リードもついてる
もしやおまえ…
飼い主をまいたの?】
ーワン!ワン!ー

俺の手にビビらず抱かせたチワワ
虐待され逃げ出したわけではなそうだ
仕方無い…無視は出来ないだろう
むしろ…無視をした方が
こいつは危険なめには
合わなかったりするのか?

【………】
ーワン♪ー

って
連れていくか

右手にチワワ
左手に怪しいビニール袋

俺は今
完璧に手が塞がっている状態で
囮になっている
【はッはッ
うわッ!舐めるなッ!】
ーワン♪ワン♪ー
今だ曾てない万事休す!

こんな時に限って
だいたい狙われるもので

後ろから…わかっている
滅茶滅茶重たい爪音をたてて
走って追いかけてきている獣に

【はッはッはッ!
ぶッ!舐めるなぁッ!】
ーワン♪ー

俺はマジで曾てない恐怖を感じている

チラッと後ろを見て確認してみた
ーグァオオッ!ー
ドンピシャで狼男だった

【わあぁああッ!】

思わずビニール袋を
狼男へと投げた
狼男は爪でビニール袋を千切り
中身から出てきたのは
【…………】
北京ダックだった

奮発し過ぎだし
その肉よりも
ーグォオオオッ!ー
俺しか目に入ってねぇし!

【サアァムッ!】
ーワン!ワン!ー

とにかく空いた手で
狼男を撃つ
銃声音は虚しくただ響く
【空気を読めッ!生物ッ!】
ーワン♪ワン♪ー
チワワに顔を舐められていて
狼男に的が全く合わない

大ピンチを迎えた俺の
目の前に
ボボボボッ!パイプを爆音で鳴らしながら
派手なバイクが近づいてきた

[ディーンッ!]

【サム!?
おまえ!車は?】

その大型バイクに乗っていたのは
我…弟だったが
[ああ…開放的の方が
撃ちやすいだろ?
……チワワ?]
チワワに???顔をしてから
狼男へと
パンッパンッ!何発か銃弾を浴びせ

狼男の足が止まり
サムは
[チワワと銃を交換だディーン
さっき飼い主らしい女が
そいつを探してた返してくる]
銀弾入りの銃とチワワを交換し

ボボボボッ!
[直ぐ戻る!]

【サアァムッ!
乗せてけクソッ!】
元来た道を走って消えた

【…はッはッ】

取り合えず…この先には
あのチワワと飼い主がいて
んで薄情者のサムもいて

俺は…
【…はぁはぁはぁ】
後ろで今立ち上がった
狼男を倒さなくてはいけないんだな

一人で

【へい!北京ダックを
粗末にした罰を受けろ!】

何て…やりやすい


手が自由になり
俺は立ち上がった狼男に
【2丁拳銃の銀弾を
全て浴びろッ!】
言った通り全てを撃ち込んで倒した


【…………】
ああ〜…しばらく
一人でハンターしようか

結構マジで考えていたら
ボボボボッ!
[ディーン
おつかれ!]
サムが爽やかな顔をして戻った

【………】
[言いたい事はわかるが
今はそれどころじゃない
後ろを見ろよ]

【!!】
[もう一匹居たみたいだな
銃は?返せよ]

【……全部撃った】
[え?…銃の腕も鈍ったのか?]

【違う…八つ当たりだ】
[……その銃弾で
僕は確実に二匹は殺せるから
余分の銃弾は所持してないぞ]

【!!】
[………マジかよ
クソ兄貴]

【マジかよ!クソサム!】
[…銀ナイフでやるか
ほら…兄貴の分]


【…………】
[くくく…
ステーキ用でも心臓に刺せば
殺せるからディーン]

【おまえ…そんなに俺を
殺したいのかよ?サム】
[嘘だよ…はいこっち]


なんてコントかよ!と
この危険な状態でしていたら
[あ…]
【?】
目の前に見慣れたトレンチコートの男の後ろ姿が

あっという間に
残りの狼男を倒して
首根っこを掴んでいて
《‥‥やぁ》
相変わらずの無表情で
キャスが言葉を投げた

[ああ…手間が省けたよ]
【キャス…
おまえ地上に来てたのか?】

《…ああ
コレ私が処分しても構わないか?》

[どうぞ?後始末が省けるが
ソレまだ生きてる]
【よってけよホテルに…】


《ああ…もう死ぬ
…すまない忙しい
またディーン…サム》
キャスはあらわれ直ぐに
瀕死の狼男と一緒に
その場から消え去った

てか…
【…何処に始末する気なんだ?】
[…さぁ
兄貴はい]

【?…なんだよ
この小銭】

[さっきの犬の飼い主から
お礼金]

【……小銭?】

[ああ〜…此処に戻る前に
マックよったから]

【ハンバーガー食ったの?
此処に戻る前に?】

[食べたよ
マックがあったから]

【何一人で悠悠と
ハンバーガー食ってから
戻ってきてんだよ!
兄貴がピンチで早く
戻らなきゃって思うだろ!普通!】

[マックがあったから]

【クソ!】
[なんで蹴るんだよ]

【ばか!バカサム!】
[なんで叩くんだよ]

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