†ANGEL story U†

□†【4】†
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ーもしもし?ディーン?ー

【はぁはぁはぁ…また
俺を囮にしたな!サアァムッ!】

ーどうした?ー

【どうした?!じゃねぇよ
また俺を囮にしやがったな!】

ー今どこ?ー

【山小屋に避難中だ!】

ーたくさんいる?グールー

【山小屋を4匹で囲んでる!】

ーOK
10分以内で
サミュエル達と着くから
そのまま引き付けといて
じゃ!ー

【サアァムッ!クソッ!】
ひ…ひでぇ…

いつからこんな薄情で
生身の人間を囮にする様な
ずる賢い子になったんだい?サミー

【…引き付けとけって
そのうち扉が破られるわ!】

山でバーベキューしようなんて
おかしいと思ったんだ
先に行って場所取っといてって
指定された場所は
おいおい…こんな寂れた森で
誰がバーベキューやんだよって
思ったら案の定…化け物の巣だった
…囮にされたのは何回目だ?
俺もそろそろ疑え馬鹿!

【…ま…丸腰ではないぜ俺
大丈夫だ…大丈夫
一応…my gunは持っている
……こんな銃じゃ…うぅッ…↓】

他に何か無いのか?
この山小屋は

【あ…いいのあんじゃん
立派な立派な…チェンソー♪
って!至近距離すぎだろ!!】

まぁ…無いよりましか?

後は?…斧
【…小さッ!】

駄目だ…お手上げだ
外にはグールが4匹いるんだ
大人しくサミー王子を待とう

大人しく…

ガンガンッ!
【…た…体当たりしてる?】
大人しく…待てそうに…ないな


チェンソー持って銃を構え
俺は扉から離れて
激しく叩かれる木の扉を
睨み付け戦闘体勢を


【……ん??】

もしかして…
あれって爆弾か??
チェンソーに…斧に爆弾?
どんな奴の山小屋だよ此処!

【…………】

爆発させたら早いな
だが‥
俺は何処に隠れる?

【…参ったな】

今にも木の扉は壊れそうで
外からはグールの
獣の様な声が

どちらにしても
俺は殺られる

【…はぁ
俺はこんな汚い場所で
サムに騙され
グールに食われて死ぬのか】

それだけは絶対に嫌だ
だったら爆死のが
マシだッ…

俺は棚から
多分木を伐採するのに
使うんだと思いたい
爆弾を手に取り

【…さようなら未来】

けして明るくは無いだろうが
見ることが出来ない未来と
…ある奴にもちゃっかり
さよならを言い

ジッポを取りだし
導火線に火をつけようと……
ーディーン…ー
【!】
したら真後ろで声が


《…やぁ》

【……キャス】

最近呼んでも来ねぇから
一か八かで祈ったら
運がよかったのか
天使のキャスがあらわれた

《…扉が》
【!!】

そして木の扉は破壊され
グールが4匹
勢いよく中へと入り
キャスが天使の刀を握り
【…!】
俺の前に立ったら
《隠れていろディーン…
その為に祈ったのだろ?》
キャスへと飛びかかった瞬間

ショットガンの銃声音と
グールの腹から臓器が吹き出し
《!!》
ぎゆッ…
【!!】
蜂の巣みたいに…
外から撃ち込まれ


あっという間にグールは死に
俺を庇ったキャスの背中も
《…………》
【大丈夫!?一応聞くが!】
蜂の巣の様に風穴が

[…キャス
久しぶり
兄貴の盾ありがとう]

《………》
【また!サム!
おまえはキャスが庇うの知ってて
ショットガン連射したな!!】


[不死身だろ?キャスは
人間の為に身体を張っても
バチは当たらないだろ
兄貴だけなら勿論しないさ]


【…げッ!
腹…風穴があいてるキャス!!】
《ああ…直ぐに治る》

[…………]

【もう治った
…いつもより治りが早いな
まぁ…ボビーを再生したくらいだ
天使の力がマジで上がったんだな】
《…ああ》


【…あれ?サミュエルじーさん達は?】
《………》

[僕一人だよ
大勢と言ったほうが
兄貴が心強いと思って]

【!!
死ぬ気か!?おまえ!】
《……》

[ショットガン2つ持ってきたし
ランボーみたいで
かっこよかったかも僕
兄貴に見せたかったな]

【…………】
《………》

何も言葉が見つからないって
こういう時に使うんだろうな

[さて…バーベキューやろうかディーン]

【は?】
《……》

[あ…その前に
サミュエルに報告して
一匹回収してもらわなきゃな
瀕死のグールを…
ちょっと待ってて兄貴]

【……………↓↓】
《ディーン…大丈夫か?》

【大丈夫じゃねぇよ
俺はいつか
あいつに殺される】
《……私が……助ける》

【……キャス】
《あ…》

天使のキャスはトレンチコートの
内ポケットから
《パイ…》
どうやら俺に逢う気で居たらしく
パイを買って来ていたらしいが…

【…血だらけだな】
《↓↓↓》

ショットガンでパイは
キャスの血で真っ赤に染まっていた
これでは渡せないと
しょげたキャスに

【気持ちが
あったまったぜキャス
サムに虐められて凍えてた気持ちが】
《???》

案の定
伝わらなかったが
ありがとうと肩を叩いた

サムが呼んでいて
俺は山小屋を
グールの死骸を避けながらキャスと出た

サムは電話をしていて
【キャス?
ホテルに来るか?】
後ろにいるキャスに言葉を投げながら
振り返ると

【……?】

キャスの姿は消えていて

[サミュエル
あと少しで着くってさ
あれ?]

瀕死のグールの姿も消えていた

【…逃げたのか?】
[逃がしたみたいだ…]

【キャスも消えちまった】
[逃げたみたいだ…]

【…どーゆー意味だ?】
[さぁ…
はぁ…サミュエルに連絡しなきゃな]

なんだよ…キャス
またなくらい言って消えろよ

【……ちぇ】

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