†ANGEL story†

□†【4】†
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僕は赤ん坊の頃
悪魔に悪魔の血を
体内に流された人間

僕の身体には
悪魔の血が共に流れている

母親の記憶はない
僕の母親は
僕が赤ん坊の時に
悪魔に殺されたからだ

僕の家族の記憶は
常に一緒に居てくれた
4歳年上の兄貴のディーンと
狩りで帰らない父親
そして帰ったら
居る街を離れる生活だ


父親は母親を殺した悪魔を探すのに
ハンターに没頭した

家は僕らには無く
男3人はハンターをしながら
ホテルを転々とし
学校も転々として過ごした

父親の記憶は…
教官の様に僕らに銃や
戦う術や知識を教えていた
まだまだ遊園地に行って
メリーゴーランドで
無邪気に遊ぶ年頃から
ディーンからすると僕は
父親に愛されていたと
確かに…弁護士を目指し大学へ行きたいと
普通の生活を求め
ハンターをやめたいと言った僕を
父親は行かせてくれた

その間兄貴のディーンは
一人で父親を支えていた

僕は
常に兄貴の後ろを歩いていた
母親の様に
僕の世話をして愛してくれる兄貴に
だいぶ甘えていた

今もかわらない
僕は兄貴の後ろから…離れられない

僕が悪魔に殺され
兄貴が悪魔に魂と
僕を生き返らせる契約をし
兄貴は一年後に悪魔に殺された

僕は兄貴の敵をうつために
悪魔のルビーと手を組み倒した


僕は浅はかだった
僕はルビーが教えた
悪魔を倒す方法を
僕は良いことだと信じていた

たとえ悪魔の血を飲み
その力を得ていたとしても
禁断を犯していたとしても
人を殺さず悪魔を身体から追い出し
倒せる力は僕にしか出来ない力だと
信じていた

リリスを倒した僕は
ルビーに欺かれ
…かわりにルシファーを地上へ召喚した

僕はそれで…兄貴の僕への信頼を
失った

ディーンは僕を必死に説得し
必死に守ってくれる存在だと
わかっているのに

僕は衝動に負けて聞かなかった

今…僕と兄貴の間には
亀裂がはいってしまった

[……ディーン?]

僕が兄貴の信頼を得ることは
もう昔の様には
謝って済む事ではない

【…….。o○】

僕だけを全身で愛する兄貴

もう
その兄貴は今は居ない気がする

[…おはよう
何か食べるか?]

【おはようサミー…
ん〜…食べにいこう】

兄貴にはわからない
僕の身体の中の
何度も何度も身体を洗っても
綺麗にする事ができない
悪魔の血を持つ気持ちは

兄貴にはわからない

[…じゃあ早く支度しろよディーン]
【ふあぁ.。o○…はいはい】

それでも僕はまた
兄貴への信頼を得たい

離れる事が出来ない僕らは
ハンターと言う世界に
父親に巻き込まれ
生と死が隣合わせの
世界にいるからで

[…寝ぼけて僕の歯磨き使うなよ]

ー…………………はは♪ー

普通の生活をし暮らしていたら
きっと僕達は
朝と夜に挨拶を交わし
話をするくらいだったんだろうなディーン
だって僕達は性格が違いすぎるから

僕は
[使ったなあいつ]
今でも普通の生活に焦がれている

だけど昔の様には
強くは思ってはいないだろう
兄貴には兄貴のハンターへの信念があり

僕には僕のハンターへの信念がある
両親や兄貴や恋人を
いとも簡単に奪った悪魔を
この世界から消すまでは

【‥サム】

僕らは足を止める事は難しい
[?]

【…おまえは俺の隣を離れるな
いいか?】

[…何故?
って…愚問だな
僕達二人のハンターの立ち居ちは
他のハンターとは違いすぎる
兄貴以外のパートナーなんて
僕には考えられないよディーン]

【‥ルビーに浮気したろhoney】

[‥‥‥‥はッ
噛み付かれたから別れたさ
僕が浅はかだった
目の前にあるものを
ただ見ていた
ルビーの本来の目的を
見ることが出来なかった
僕が悪いんだ全て
僕が…ルシファーを蘇らせた]

【…サム
過ぎた事は戻せない
グダグダ言ってる暇はない
とりあえず今は
朝食を食いにいく…いいか?】

[はは…ルビーの名前は
じゃあだすなよディーン]

【サム…】

[?]

【俺はおまえの傍で
おまえを守れと親父に言われた
もしおまえが道を外した時は
俺がおまえを殺せと言われた】

[……ん]

【‥俺はおまえを無くしたくない
わかるか?言っている意味】

[‥‥わかるよディーン]

【俺はどんな時も
おまえの傍にいて
見放さいサミー…
だからおまえは絶対
浮気をするな…いいか?サム】

[はは…OKディーン
僕には兄貴だけだ…]

【…よし♪】

[……はは]

霊や悪魔や天使やモンスターが
この世に存在する世界

そんな世でも
全ての人間が家族だけは
信頼できると言えるわけじゃなく

そんな世でも
僕は絶対的な信頼を
出来るとわかる存在がいる

ディーン…
【…さて
行くかサミー
腹へった…】

[ああ…行こう]
兄貴のディーンだけだ

【…※※※の海で
変死体が発見された
死体から脳が消えていた】
[…におうな]

【ああ…】
[今から行くか…]

【朝食は?】
[無しだ]

【…マジかよ〜…サミー】
[無しだ]

もし最後の機会があらわれて
恋人と生活をしたとして
僕はそのまま普通に
結婚し暮らしていける気がする

それを実現するのに
最も必要な事が1つある

【サミー…】
[?]

【俺にはハンターしかない…
此処が一番落ち着くんだ】
[…ディーン?]

【?】
[もし悪魔が此処に居なくて
普通の生活をしている僕達が居たとして
それでもきっと兄貴は
此処が一番落ち着くと言うんだ]

ディーン…
兄貴も僕と同じように
普通の生活をしている事だ

【……サム】
[だって僕達は
二人のきの家族だ…]

その条件下でなければ
僕の願いはただの願いで終わり
叶うことはないだろう

【……そうだな】
[僕は兄貴の隣が一番好きだ
兄貴も僕の隣が一番好きだ
僕達はまるでくっつき双子の様に
離れるなんてあり得ない]

【…兄貴離れしろよサミー】
[弟離れしろよディーン…]

【…くく】
[ははは]

僕達は願いも一緒だディーン
僕達はいつもどんな時も
最終的には同じなんだディーン

【…行くか】
[ああ…行こうディーン]

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