NL小説
□指切り
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『さつき、お前がもっと、りょーりが
上手くなったら、おれが、
けっこんしてやるよ///!』
『ほんと、大ちゃん///!』
『あぁ!だから、がんばれよ!』
『うん!じゃぁ、指切りしよう。』
『しっかたねーな!』
確かに、俺はそう言った。
指切りもした。
だが、何年も前の話しだ。
さつきも、覚えていないだろう。
それに、あいつは、テツのことばかりだ。
今もふざけた、料理ばっかだ。
「...ちゃん、大ちゃん!」
「!」
「もう、こんなところで何してんのよ。」
「さつき。」
今、気づいた。
「ほら、クッキー作ったの食べて。」
「テツにでも、食ってもらえよ。」
「え?」
「俺より、テツに食ってもらえよって、
言ってんだ。」
気づいたら、そんな事を口走っていた。
テツに嫉妬か。
みっともねぇな。
「なによ...。」
「は?」
「なによ、大ちゃんのバカ!」
さつきの目には、涙でいっぱいだった。