夢
□その思いに気づく
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「若島津君!」
「名前ちゃんおはよう!」
「昨日はその...ありがとう!あの、これ作ってきたんだけど....」
「お、本当に作ってくれたのか!楽しみにしてたんだぜ?」
「本当に?良かった、迷惑なんじゃないかと思ってちょっと不安で....」
「迷惑な訳ないだろう、えっとこれ部活後に食べてもいいか?今かなり食いたいの我慢してるんだけどさ....ははっ」
そういってにっこり笑ってる若島津君
やっぱり素敵だなぁ
「勿論!あ、でも若島津君の分しかないから...」
「えっ本当か?日向さんの分も作ってないのか?!」
「やっぱり作ってくるべきだったかな...」
ど、どうしよう...
「いやそうじゃない、何ていうかその嬉しいっていうか....
てっきり俺と日向さんに作ってきてると思ってたから...何か俺だけって聞くと...」
若島津君の頬が少し赤くなる
「若島津君...照れてる?」
「べっ?!別に照れてないよ?!あ、日向さんに呼ばれてたから先行くぜ!!!あとでな!!」
走っていってしまった
照れてたな若島津君。可愛いかった。
なんだか照れてる若島津君を見たのは久しぶりだ。
でも今度は私が顔を赤くする事になった
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それは授業が終わって私が部室に着いた時の事....
若島津君の大きな声が聞こえてきた
「これ!!見てくれよ!!名前ちゃんが俺の為に作ってくれたんだぜ!!」
途端に私の顔は熱くなった
だって、若島津君、タケシ君とかに私のクッキー見せびらかして....えええっ
「羨ましいですね若島津さん...日向さんももらったんですか?」
「.....いや」
ああっほら日向君の機嫌少し悪くなってる!!
「あの若島津君....」
「あっ名前ちゃん、ごめんつい嬉しくて自慢してた」
そう言う若島津君の背後からものすごい視線を感じる
日向君だ。相変わらず目つき鋭いんだから
「ううん、いいんだけど...日向君がこわ...」
「え」
そういって若島津君もゆっくりと振り返る
「うわっキャ、キャプテンそんな怖い顔しないでください」
「いつもの顔だ、さっさと練習始めるぞ」
「は、はい!!」
「名前さん、頑張って下さいね!」
なぜかタケシ君に言われる
「え?うん」
何を....?
そう言ったのは聞こえなかったようだ
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