□三日坊主
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私の彼氏は三日坊主だ。

これは私だけじゃなくて仲のいい井沢とか来生とかも言ってる。

むしろ三日も続いてるかすら分からない

「なぁ名前!俺ギター始めたんだ!今度聞かせてやるから楽しみにしておけよ!」

「はいはい」

まぁこれも案の定続かないわけで

「で、滝。ギター聞かせてくれるんじゃなかったの?」

「あ、あぁギターな、うん壊れちまって」

「嘘、ほんとは続かなかったんでしょ」

「う.....」

「図星か」

「....はい」

「あのねぇ.....」

「い、いや!まぁ聞いてくれよ名前!
俺な!今また別のものにハマってて....」

「今度は何?」

「.....パズル」

「....ぶふっ」

あんまりにも似合わない事言うから思わず吹き出した

「ちょ?!マジ?!滝がパズル?!マジで?!あっはははは!」

「お、おま笑いすぎだろ」

「だってぇ!!ヒィッ」

笑いすぎて涙が出る

「そこまで笑わなくてもいいじゃねぇかよぉー...」

「あーごめんごめんって拗ねないの」

「とか言いながら顔めっちゃ笑ってるけど」

「いつもこんな顔よ」

「デカい作品作ってお前見返してやるからなー!」

また日が経って

「滝ー!パズルはどう?この前デカい作品作るとか言ってたよね?」

「え?.........ま、まだ出来てねぇよ」

「それ、嘘ついてる顔。やっぱりまた飽きたんだね」

「う.....図星です」

「ほんと飽き性なんだから....でもなんでそんな色んなものに手出してるのよ?」

「...なんつーか、名前にもっと喜んでほしかったっつーか....」

「え?」

何を言ってるんだこの人は

突然吃驚するじゃないか

「うん?」

「私は滝がサッカーに励んでる姿で十分よ」

「ほんとか?!」

「勿論。だって滝がサッカーしてる姿が一番輝いてるし、カッコイイ。好き」

「サッカーだけは飽きないからな!」

「私は?」

「え?」

「私の事も飽きちゃう訳?」

「んな訳ないだろ!名前の事もずっと好きだぜ?」

「約束ね」

「おう」

それからは滝も別の趣味を始めようという気は
起きなかったらしい

「まぁこんな私だけど滝の事ずっと好きだし飽きられたらどうしようかしら」

「お前真顔で惚気るよな」

「井沢みたいに照れて何もいえなくなるようなアホじゃないからね」

「んなっ....」

「言えてる」

「滝までなんだよお前等...」

井沢が多分この二人が離れる事は無いなと思った瞬間だったとか








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