□気になる人
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”怖い”

そこにいる4人全員がそう思った

それほど名前の後ろに佇む若林源三の顔は凄かったのだ

鬼なんかも泣いて逃げてしまうのでは?

滝は頭の中でそんな事を考えていた

「わ、若林さん落ち着いて....」

正直こんな若林さんは見たことがない

井沢自身ものすごい恐怖を感じていた

「若林君...?もしかして勝手に走って行っちゃったの怒ってる?そうならごめんね私つい...」

「いや、いいんだ別に何でもねぇから」

「「「(なんでもないわけないだろ!!?)」」」

修哲トリオの心は今一つになった

「キャプテン、部活!部活行きましょう!皆待ってますよ!」

なんとか空気を変えようと滝が言う

「そうだな」

さっきの黒いオーラは何事もなかったかのように部活に向かう若林

「えっ待って私も行く....」

「俺が連れてってやるよ。ほらお前達もさっさとしねぇと部活遅刻にするからな」

「ちょっと若林君?!」

名前の手首をがっしりと掴み早歩きで部室に向かう若林

そして取り残される修哲トリオ

「....キャプテン話全部聞いてたなきっと...」

滝がぼそりと呟く

「早く行かないとな」

「あ、あぁ」

滝と来生が部室に向かうのを見て井沢も慌ててついて行く

「なんか....やばい事になりそうだな....」

名前ちゃんから俺の名前を聞いてくれるなんて

脈アリってヤツか...?

あぁ心臓が何かうるさいな



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