□気になる人
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「あ、あの!」

「ん?あれってよくキャプテンと一緒にいる...」

そう来生が呟くとおなじみ修哲トリオは名前に目をやる

「でも若林さんの姿が見えないな」

そう井沢が呟いた時に名前は3人の前まで走ってきた

「俺達に何か用かい?」

滝が名前に尋ねる

「は、はいッあ、あの!」

名前は少し頬を染めながら必死に言葉を吐き出す

「わ、私苗字名前って言います!お、お名前を教えて下さい!!」

井沢の手を取り名前は必死に言う

「えっお、俺ェッ?!?!」

途端井沢の顔は真っ赤に染まる

修哲トリオは名前の事はとうの昔から知っている
若林には言っていないが井沢は地味に名前に片思いしていたのだ

「おおっと急展開?」

ニヤニヤしながら滝が小声で言う

同じく来生も隣でニヤニヤ笑っている

「お、俺は井沢。井沢守っていうんだけど」

「あっ井沢君って呼んでもいい...かな..?ごめんねいきなり!!迷惑だったらもう行くから!」

そんな名前も井沢並に顔が真っ赤だ

「いやいやそんな迷惑じゃないから!好きに呼んでくれて構わないよ」

井沢はそういって微笑む

「ありがとう...」

名前もそれにつられて照れつつ微笑む

「おーいおいお二人さん俺達がいる事忘れてるんじゃないのー?」

「そうだぜー全く熱いなー」

そういって茶化す滝と来生

「う、うるせぇなお前等!!」

怒る井沢は照れ隠しなのがバレバレだ

「あの部活ってサッカー部ですよね...?見に行ってもいいですか?」

「えっ部活にッ?!」

「いいじゃん井沢〜見に来てもらえよ〜折角なんだから〜なぁ?来生?」

「だな」

「ったくお前等はなぁ...名前ちゃん、むしろこっちからお願いしたいぐらいなんだけど、部活来てくれるかな?」

「今から部活だよね?じゃあ今から...」

名前はその時後ろからものすごい恐怖を感じた

嫌な汗がドッと出たのが分かった

振り返ったらいけない、そんな気がした

「どうしたの名前ちゃ・・・わっ、若林さん・・・」

井沢もドッと冷や汗を流す

ものすごい黒いオーラを放った鬼のような形相の若林が名前の後ろに立っていたのだ
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