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□リクエスト―キリ番―
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その日の朝刊の見出しは沢田先生とこ沢田綱吉が、口に含んでいたエスプレッソを盛大に吹き出してしまうような内容だった。



リクエスト【沢田先生と怪盗】



「どうしたんですか、10代目!?」


ツナは慌てて駆け寄ってきた獄寺に、読んでみてと新聞を渡す。


普段なら獄寺が先に新聞を読むのだが、今日は珍しくツナが先に読んだので、彼はまだその記事を見ていなかった。


回りにいた人間もなんだなんだと新聞を覗きこむ。


「何々…3日後の夜8時に並盛美術館にある雨のしずくをいただきに参ります」



『怪盗キッド!?』



そうなんだよとツナはため息をついた。



「雨のしずくって確か5代目が生涯愛し続けたという女性にプロポーズしたときに渡したというネックレスですよね」



「うん、それを9代目が数年前から美術館に寄贈しているんだ」



ツナはテーブルに溢してしまったエスプレッソを拭きながら答えた。


警察とかいっぱいいるんだろうな

何かあの小さな探偵君もいる気がするし…

集まってくる人間が多いとどうせ行ってる恭弥がイライラするだろうなぁ


ツナはノロノロと立ち上がるとちょっと行ってくると言ってリビングから出ていく。


「オレも行きます」

「オレもー」


『いってらっしゃーい』
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