ハイキュー二次創作
□淡く
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ゆっくりと影山のリボンを外して、Yシャツのボタンに手をかける。
「ほんとに、いいの?」
「ん、」
そのままひとつずつ丁寧に開けていくと、影山の白くて綺麗な鎖骨が露になった。
あれ、今日はスポーツブラじゃないんだ。
紺色の生地に、レースがあしらわれたセンスの良い下着を付けていた。よく似合ってる。可愛い。
「かげやま」
「なんだよ」
「かわいいね」
「気持ち悪ぃ」
なんだ、こんなときもデレないのか。
「その、あんま見んなって…」
「…ふふふ」
「なんだよ」
「好きだよ。君のこと」
影山の手をそっと取ると、怯えたように体がびくんと揺れて面白いそのまま指を口に含んで丁寧に舐めていく。
「や、やだ、つきしま」
すべすべとした肌を堪能する。やらしくて甘い痺れが下の方から襲ってくる。
そういえば指先のキスって何か意味があった気がする。後で調べてみようかな。
ちゅっちゅと夢中になって吸い付いていると、影山の指がひどく細くて綺麗なことがわかった。いつもあんなに美しいトスを生み出しているあの手が、今自分の口の中にある。言い表すことのできないような背徳感。
そうだ。今度お揃いの指輪でも買ってみようかな。
…ってうわぁ、びっくりした。お揃いなんて自分の口から出ると思わなかった。こんなのはじめてかも。
「も、まじで、っやめろ…」
「んー?」
王様は多分中途半端な快感が苦手なんだろう。
指だけ舐められてるなんて確かに可哀想かも、なんて他人行儀なことを考えて手を解放してあげる。
そのままスカートに手をかけようとすると、
「おい」
「なに」
「なんで私だけ脱がされてんだよ。こういうのはフェアじゃねーと」
「本当負けず嫌いだね…尊敬するよ」
影山の手が自分の胸元に触れる。
あ、なんかちょっと恥ずかしいかも、なんて。
「なぁ、お前何カップあんの」
「一応、Cだけど」
「ふーん」
「影山は」
「び、B……」
「女王様って胸も大したことないんだね」
「ば、ばか!!言うな!!これでも、気にしてんだから…」
しゅん、と顔を真っ赤にして俯く。
かわいすぎじゃないの?もう意味わかんない。
影山の手がどんどん下に降りていく。少しずつ動く指先すらやらしく見えた。
「お前、今日ピンクなのか」
影山が僕の下着をまじまじと見て言う。そんなに見ないでほしいんだけど。
「やだ、なんかオッサンくさい。気持ち悪いよ」
「うっせー!!!!お前いつも黒とか、なんかそういうの多いから珍しいなと思って」
「なにそれ。どんだけ僕のこと見てんの」
「お前だって見てるだろ!!」
「まぁ、そうだけど」
「だろ!?」
「しょうがないじゃん。好きなんだもん」
視線を落としていくと、縦に綺麗に一本筋の入った白いお腹が目に入った。つーっと人差し指でなぞると、影山がくすぐったそうに身を捩る。
「腹筋すごいんだね」
「もうこれ以上は割れないけどな」
「でも女でシックスパックとかちょっと引くよね」
「あぁ、それは分かるかもしんねぇ」
「へぇ意外。影山はなんか、腹筋割れてた方がカッコいいに決まってんだろ!とか言いそう」
「あー…」
こういうとき、影山も女の子なんだなと思う。
白くて綺麗な首筋に顔を埋める。影山の匂い。甘くて、でも何処か爽やかで、大好きな匂い。
「ほんとかわいい。影山」
「な、なんだよ」
「かわいい。好き。大好き」
「きっ、気持ち悪ぃ!なんなんだよ急に!」
「だってせっかくエッチするんだから、ねえ?」
「だから、その、え、えっちとか…言うなってば…」
「…なんか影山の口からエッチなんて言葉が出ると、悪いコトしてる気分」
「どういうことだそれ」
「そのまんまの意味だよ」
もごもごと変な形に動かして、何か小さく言おうとしている影山の唇を塞ぐ。
「んんっ……は、むぅ…はぁ、んっ」
「ふ…んむ…ん…っ」
影山の唇をぺろっと舐めると、自動的に小さく口が開く。そこから舌を差し入れて、影山の口内に入っていく。唇の端から嬌声が漏れた。歯の裏を舐めて、舌を絡ませる。ざらついて、ぬるぬるしたのが混ざり合う。お互いの唾液を交換するように深いキス。
熱い。熱い。熱い。
影山の口の中も、窓から入ってくる熱気も。
あぁ、夏って怖いなぁ。こんな熱気に包まれてたら、頭おかしくなっちゃいそ。
「んん、んんんっ、んはあ、あっ、んっ」
影山が僕の肩をぐいぐい押してくる。名残惜しい。でもこれ以上は影山が死んじゃうからなぁ。
ゆっくりと離れていくと、僕らの間を銀色の糸が繋ぐ。
うわ、やーらしい。なにこの顔。藍色の瞳は涙の膜を張り、赤くなった目尻は誘うようにとろける。
「……なっ、長い!!!!!!!」
影山が顔を真っ赤にして怒る。
「なんで。ちゅー好きじゃん」
「好きだけど…苦しいのは嫌なんだよ」
「それちゃんと息吸ってんの?」
「吸ってるわ!!バカにすんなっつの」
「あはは、ごめんね?ついつい」
ぶすくれてる。ああもうほんと可愛い。思わず笑みがこぼれてしまう。
こんなにも誰かをいとおしいと思ったこと、なかったなぁ。
あぁ、どきどきしてる。苦しい。でも気持ち良い。この苦しささえも気持ち良い。
このまま、このまま。君と一緒に。
「って、ちょっ、」
そのままスカートの中に手を侵入させる。なんか変態っぽいな。
「つきしま、つきしま…っ、やだっ」
「大丈夫だよ」
こそごそとパンツ越しに影山のやらしいところに触れる。初めてのその場所はびっちょびちょに濡れていて。
「濡れてるね」
「言うな…ぁっ…」
「さっきのちゅー、そんなに良かったんだ」
「うっせー!!!!!」
「はいはい、静かに」
布越しでもそんなにいいんだ。僕も後でちょっとやってもらおうかな。
「ぁ、んん、そこ、やっ」
「舐めてあげよっか?」
「ひぃ、やだ!!絶対やめろ!!」
「そう?」
あ、そういえば胸触ってなかった。
ワイシャツを肩から落とさせる。
首筋に吸い付くと、びくんと面白いくらい体が揺れた。
そのままブラのホックを外す。
「あっ、バカっ」
「綺麗だね」
「な、なにが」
「ねえ、さわって、いいよね?」
「ん、」
下からふわりと包み込むように持ち上げてみると、影山の表情が強張る。
「やらかい」
「じっ実況、すん…な、んっ」
「別に言うほどちっちゃくないじゃん」
「で、でも、」
「やらかいしね。それに、」
耳元に唇を寄せて囁く。
「貧乳の方がめちゃくちゃ感度良いらしいよ?」
影山の顔がもっと真っ赤になる。もうちょっと調子に乗っちゃおうかな。
右手で胸を刺激して、口でもう片方を構ってあげる。それから左手でパンツの中をまさぐったら影山が面白いくらいに跳ねた。いいとこに当たったみたい。
聞いたことないような、甘くて高い声が響く。一生懸命堪えようとしてるみたいだけど、我慢なんてできないデショ。
すごい優越感。多分世界中で僕しか知らない、影山の秘密の場所。
影山の、本来は汚い男のあれが入るべき場所に、いま僕の指が入ってる。なんていうのこの感覚。
気分がめちゃくちゃ良い。いつも想像の中でしか乱せなかった影山が、僕の指で、僕の目の前で、乱れている。こんなにいやらしい顔をしてる。
自然と指の動きがどんどん速くなっていく。ぐちゃぐちゃに掻き回すように動き始める。あぁ、もう僕にだってわからない。
もう止まれない。ここまで来てしまったんだ。
後悔なんて微塵もない。影山が好きだ。それしかない。
ごめんね。ごめんね影山。好きだよ。
女同士とか、そういうのももう気にしない。気にしてなんかいられない。もう何も後ろめたくないよ。
ほしい。もっと、もっと。きみがほしい。
「んやあっ!!!ひうっ、つきっ、しま!…ああっ」
「気持ち良い?」
「きっ、きもちぃ、よすぎてぇっ、あっ、おかしく、なる…っ」
「それは良かった」
「あっ、あッ、はぁ、んんゥッ、つきしまっ、つきしまぁ、ッッあぁああぁぁあーーーッッッッ!!!!」
そのまま影山は絶頂を迎えた。
僕でも影山のことイかせられるんだな、とかしみじみ考えた。まあ確かに前戯でしかイけない女っていっぱいいるらしいけど。
「かげやま」
「…ん?はぁ、は…」
「僕、まだ何もしてないんだけど」
「えっ、あ、そうだよな…ごめ…」
「僕のこと、気持ちよくしてよ」
「…おう。任せろ」
影山がなんともいえないやらしい顔で僕の上に乗ってくる。
そのサディスティックな笑い方にぞくぞくする。おかしいな。僕Mじゃないんだけど。
ほら、影山。はやくおいでよ。
君と僕だけの世界に。