べるぜバブ二次創作

□中二の夏休み
1ページ/1ページ

「なぁ古市。なんでこんな宿題多いんだよ」
「さぁな。まぁお前はやってねぇけどな」
「だって古市がやってくれっから」
「今年はやんねーよ。自立しろ」
「お前わかってんのか?最終日だぞ?」
「なんでお前が偉そうなんだよ」
「古市がやらねーからだ」
「お前マジ俺がいないと生きていけねーだろ」
「…そうかも」
「お前高校とかどうすんの?俺絶対お前が行くような学校行かねぇぞ?」
「いやお前は俺と同じ高校に行くんだ!」
「行かねぇよ馬鹿。俺はお前とは違うの。ちゃんとした進学校行って女の子にモテモテなスクールライフを送るの!」
「おい古市ボス来たぞ」
「マジで」

さっきまであんなに怒ってたのになーほんと古市ってチョロいよなー。

隣で食い入るように画面を見つめるこの親友についてだが。
うん。なんだ。まぁ、その、うん。とてもあざとい。
女の子にモテモテなスクールライフもお前なら男の子にモテモテなスクールライフになりそうだ。

要するに、うん。なんだ。まぁ、その、うん。かわいい。
古市ぐうかわ。ってなわけだ。
うん。そんなかわいい古市の無防備に空いたTシャツなんかはやばいわけだ。既に俺の息子がボス戦なわけだ。

ちなみに、そんなことを考えながらのボス戦だ。
これは勝てるわけがな…


「おわあ男鹿すげえええ!おめでと!」

勝っちゃったよオイ。どういうことだ。マジで。
なに古市パワー?古市鎖骨パワーか?
しかし喜んでる古市はいつもの三割増しだな。え?なにがって?いや…あれだよ。な?あれ。

「古市、ぷよぷよやるか」
「え?なにここへ来ていきなりぷよぷよ?」

ゴソゴソとソフトを出してきて、PS2に入れる。

「俺起動んときの初めのこの音きらい」
「俺も嫌いだ」

スタートボタンを押すと、ピコン!と音がする。
古市が歩くときはちょんちょんと音がしている。ように聞こえる。

「お前誰でやんの」
「すけとうだら」
「マジかよふざけんなよー俺ウィッチにしよ」
「ウィッチってあの金髪魔女だろ?」
「可愛いじゃんウィッチちゃん」

いやお前の方が可愛いじゃん。

「男鹿こーゆーゲーム苦手だろ」
「何故わかる」
「頭使うじゃん。よっしゃ四連鎖」
「あ、ちょ、マジふざけんな隕石みてーなの落ちてき…」

「ばたんきゅ〜」

「はい。じゃあ宿題やろうねー男鹿くん」
「んだよ。おめーは母ちゃんか」
「バカ」
「バカって言うやつがバカ」
「あと何残ってんの?」
「一個も手つけてねえ」
「お前マジでどうするつもりだったの今日俺来なかったら」
「どうもしねえ」

いや、うん。ほんとにどうもしない。
なー?宿題やらないだけで怒るとかちっせえもん。

「ほんと俺無しじゃ生きていけないのな」
「…古市」
「ん?うわ、読書感想文あった」
「古市、好きだ」
「好きじゃなきゃこんなに一緒にいねえだろ」
「いや、そうじゃねーよ」
「俺も好きだよ。お前のこと」
「は」
「そんな顔すんな。恥ずかしいだろうが」
「こっち向けよ」
「誰が向くか」
「お前なぁ…」
「…ほら、貸せよ宿題。やってやる」
「なに?お前やらないつもりだったじゃん」
「いいだろ。別に。今日お前誕生日だし」
「は?」
「は?今日だろ?」
「あ、忘れてた。今日か。俺」
「誕生日、おめでと」
「は。あ、うん」
「なんだよ」
「好きだ」
「知ってる」


はぁ、とため息をつく古市はやっぱり何よりも可愛いと思う。

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ