黒バス二次創作

□伊月さん傷がズキズキします
1ページ/1ページ

10月某日。

あぁそろそろ誕生日。

特に彼氏もいない人の誕生日なんて、部活とクラスの子からささやかなプレゼントもらって…って感じか。

それで十分なんだけど。

誕生日に壇上。キタコレ。


「あの、伊月先輩」
「黒子?何?」
「あの、この後みんなでマジバ寄ろうって話になってるんですが、大丈夫ですか?」
「うん。大丈夫」
「よかったです」

にっこりと笑う後輩はやっぱり可愛い。

うちの後輩って本当いい子ばっかだよなぁ。
ちょうど5人だし。

硬派な後輩。キタコレ。

つか、なんでいきなりマジバなんだろ。


「伊月ー行くぞー」
「え、あ、ごめん」




「あ、黒子っちい!!」
「どうも」
「黒子、これは一体なんだ」
「海常の皆さんです」
「は!?」
「いや、黄瀬くんからお誘いを受けまして」
「はじめましてっ。黄瀬涼太っス☆」
「は!?」
「えーと、簡潔に言うと、合コンっスね」
「は!?」
「あれ、黒子っち言ってないんスか?」
「はい」

ええー…
マジなのか。これは。
痔なのか。マジなのか。
うーん女子高生的にアウト。
ノーキタコレ。

「マジそういうの言えよ!」
「そう怒んないの日向」
「言ったら、皆さん来ないかと思って」

うーん。草食系誠凜女子に言うのはためらうのは分かるけどなぁ。
カメラを買うのにためらう。キタコレ。

「海常の方は知ってらっしゃるんですよね?」
「企画者だし勿論知ってるっスよー」
「そうですか」
「じゃあ行きますかっ」






「まず自己紹介!じゃあお願いしまーす」


自己紹介が迂回。キタコレ。

「え、あ、はい。日向順奈です。高2、ポジションはSGで、一応キャプテンやってます。よろしくお願いします」
「あ、えと。伊月春で、す。高2、PGやってます。よろしくお願いします」

ふー自己紹介とかやっぱ緊張するよなぁ。

「伊月ちゃん!!!!!!」
「はいっ!!?!!?!!!!」

なに!!?!


「君とは運命を感じる!!!」
「はっ!?」

確か森山さん、だっけ?

「この思いは誰にも止められない!!!」
「森山!!!?!」
「森山さん!!?!どうしたんスかいきなり」
「ちょっと俺ら抜けるわ!!健闘を祈る!!」
「えっ!!!!!?!!」


ええええ―――――

「伊月ィイィイ」

あぁ誠凜のみんなの声が聞こえる…エガちゃんの声が聞こえる…キタコレ。

ちょっとダジャレとか言ってる場合じゃない…ダジャレを馬鹿にするやつは誰じゃ。



「なんなんですか!」
「俺、森山由孝」
「いや、知ってますから!」
「えっ知ってんの!」
「知ってますよ!」
「いやーなんか君には本当に運命を感じるんだ。神様が俺達を出会わせてくれた。運命のイタズラだね。このチャンスは逃してはいけないよ」
「はぁ…」

なんだろこの人…。
ロコモコなんだろこの人。キタコレ。



「とりあえず、入ろうか」

ちょっとおしゃれなカフェでしゃれを言ったらおっしゃれーと言われました。キタコレ。

「なんで私なんですか」
「あ、迷惑だった?」
「いや、違くて…その、他にも可愛い子とか綺麗な子とか、たくさんいますし…」
「いや、君が一番可愛い」
「いやいや日向とか木吉とか黒子とか火神とかのが絶対可愛いですよ!」
「いやいや何言ってんの。君バスケ部で一番モテるんでしょ」
「はっ!?」
「言ってたぜ〜うちの後輩の友達が」

黒子っ…
ロココ調の黒子…!キタコレ!
テツナが綱渡りしながら手でツナ食べてる…!


「あ、これいる?」
「お菓子、ですか?」
「いる?」
「いいんですか?ありがとうございます」

鹿のお菓子。キタコレ。

あっ今日できたダジャレまだ書いてなかった。

かきかき

「なに書いてんの?」
「あーえっと…」

なんて言えば伝わるのか…。

「ね、ネタ帳です」
「芸人でも目指してるの?」
「いや趣味です」
「ちょっと見せて」
「えっあ、はい」

ペラッ

「溜め池でため息…お麩を食べてふふ…見とれちゃう水戸部…お疲れの彼にはカレーライス…真ダコはまだ来ない…」

なんか改めて読まれると恥ずかしいな。
ごく稀に読まれる。キタコレ。

「君は…」
「はい?」
「天才だね!いやーこんなにダジャレ思い付く人初めてだよ。しかもこれ何冊目?すごく書き込まれてるね」

理解されたのとか初めてなんだけど。

「ありがとうございます!」
「あのさ、伊月ちゃん」
「?」
「俺と付き合って?」
「へっ…」

告白されるのは、初めてじゃない。けど…

こんなに緊張したのは初めてかもしれない。

「今、これだけ喋って、君のいいところ、よくわかった。真剣に付き合いたいと思ってる」
「あの…私でいいんですか?森山さんも、とてもモテそうですし…。申し訳ないです…」
「アアアアアアアアアア」
「えっ、どうしました?」
「可愛すぎるよオオオ伊月イイイイイ」
「はっ!!?!」
「てか、その、俺振られちゃった?」
「あ、違いますよ!その、本当私でいいのかなって…」
「いや、俺は伊月ちゃんがいいから言ってるんだからね?」
「本当ですか?」
「なんでそんな疑ってんのww」
「だって、なんか、その」
「俺は伊月ちゃんが好きなの」
「……」
「あれもしかして照れてる?」
「…ねが…ます」
「ん?なに?」
「お願い、します…」
「えっ」
「私でよければ、お願いします!!!」
「まじで!!!!」
「まじです。ていうか、その、私、森山さんのことまだよくわからないけど…それでもいいならってことですよ?」
「全然大丈夫だよ。これから知ってもらえばいい。宜しくね」
「はい!」







「森山さん」
「今日は本当にありがとうございました」
「こちらこそ、ありがとう。こんないきなりだったのに」
「そうですね」

「あっ森山さん!!」
「伊月!!」

「あ」

「無事か!?伊月!!!!」
「無事だよww」

「森山さん…どうでした!?」
「やったぞ黄瀬!!!」
「さすがっス先輩!!!!」
「ありがとうな。本当に」
「おめでとうございます!!!!」
「お前は?」
「とりつけました!」
「おぉ!」
「黒子っちがこの後俺ん家来るっス!!!!!」

まじですか黒子さん…
肉食系女子ですか…

「な、なんだと…!!」

「黄瀬くん!!!!!!言わないでください!!!!!!」
「ごめんね黒子っちぃいい」

「おめでとう森山」
「おめでとうございますも(り)やまさん!!!」
「ありがとう!!お前らは何かあった?」
「アド(レ)スも(ら)いました!!!!あのふ(り)はたって子に!!!!」
「おぉよかったな!!小堀は?」
「俺ももらった」
「よかったよかった。あれ笠松は?」
「気持ち悪くなって帰った」
「うん。だと思った」
「緊張しすぎたんだろうな」

あ、

「森山さーん」
「んーなにぃ?」
「あの…一緒に帰りませんか」
「えっいいの!?」
「はい」

やったよ!!やったよ伊月!!!!

だって正直森山さんのこと気になってしかたないんだもん。

木に生って気になって。キタコレ。


「なんかバカップルできてね」
「伊月が、衝撃だな」
「森山さんたまんないでしょうね。あんな可愛い彼女」
「そうだな」
「つか黄瀬はいいの?」
「あ」
「あ、って!!」
「すみません。失礼します」


「黄瀬くん」
「黒子っち。行く?」
「はい」
「じゃあ、すいません。さよーならー」


「伊月ちゃん」
「はいっ」
「帰ろうぜ」
「そうですね」








「森山さん」
「ん?」
「今日初めて喋って、森山さんのこと、とっても素敵な人だな、と思いました。本当ありがとうございました」
「……」
「森山さん?」
「あの…本当…そうゆうの照れるから…やめて」
「えっ」
「もうやだ!好きだ!」
「わ、たしも、好きです…」
「え」
「さようなら!!!ありがとうございました!!!!」

「伊月ちゃあああん」


はー恥ずかしい恥ずかしい。
図貸して恥ずかしい。キタコレ?

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ