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□翡翠の薔薇 10
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ぱちり、と目が覚めた







なんだか温かいと思ったらわっそいがそばにいてくれていた





わっそいとギャリーは仲良さそうにくっついて寝ている





二人を見てなんだか和やかな気持ちになってくる








ギャ「……ん…?」







先に起きたのはギャリー







イ「おはよう、ギャリー」







ギャ「…おはよう、イヴ。うなされてたけど大丈夫なの?」







イ「うん…怖い夢を見た」







ギャ「そう……かわいそうに、まぁ無理もないわね……
あんな怖い目にあっちゃったら……ね」







イ「でもね途中までは怖い夢だったんだけどすごく楽しい夢を見たの」







ギャ「良かったじゃない、きっとわっそいのおかげよ」






イ「わっそいが?」







ギャ「えぇ、イヴがうなされてた時ものすごい慌ててたわよ

”イヴがうなされてるどうしよう”って」







イ「…え?」







聞いて驚いた





だってわっそいはいつでも優しくて、物知りで、わからないことはちゃんと説明してくれて…




わっそいがそんな風に冷静じゃなくなるなんて想像できない








ギャ「でも一生懸命イヴが悪い夢見ないように歌も歌ってくれたのよ」








イ「そうだったんだ…」








ギャ「起きたらわっそいにお礼言わないとね」








イ「うんっ」








優しく抱き締めてくれているわっそいにぎゅっと抱きついた








ギャ「イヴもわっそいにべったりね」







イ「うん、わっそい大好きっ!ギャリーも好きだよ!」







ギャ「ありがとうね、イヴ」







イ「…あれ?」







ギャ「どうしたの、イヴ?」







イ「わっそいの髪、黒なの?」







ギャ「…解からないわ、ここの辺りじゃみない色だもの」








イ「あのね、夢にわっそいとギャリーが出てきたんだけど…夢の中のわっそいは黒い髪だったんだ」








ギャ「へぇ…そうなの…」








イ「それにわっそいドレスも着ててすっごい綺麗だったんだよっ」








ギャ「アタシも夢でイヴとわっそいが出てきたわ、アタシの夢でもわっそいは黒い髪にドレスだったわよ


それで三人で綺麗な薔薇園でお茶したわ」








イ「私もお茶したよ!すっごく綺麗で広い薔薇園だった!」









ギャ「そうそう、行き止まりだとおもっていたら隠し扉があって…」












イヴside終了















事の成り行きというものか…









二人(一人夢へ出張中…)は寝たときと変わらない状態で夢の話で盛り上がっていた












…だけど、安心できる場所だからといって決して娯楽の夢を見れるわけではない







二人の娯楽を願った分、叶えられたらその代償は必ず受けなければならない…








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