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□翡翠の薔薇 6
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ギャリーside




あの大変な目薬事件があった後、目薬を使うべくあの目玉の集団に行った




やっぱり何度見ても気持ち悪くて行きたくないけど…;




充血が治った目玉が教えてくれたあの隠し扉でわっそいの意外な一面をみたし…









「……………、
うるせえ、勝手に胸の大きさなんか想像しやがったクソ変態ワカメが」







わかってるんだろうけど素直じゃないのね…




ツンデレ………の一種かしら?;





落ちた絵画に書いてあった”大きな木の後ろに”に従ってあのたくさんのオブジェのある部屋に戻る






イ「わあ…ホントに大きな木だね」





「…ふん、確かに…人の形に見えなくもない…」





イヴは歳相応の正直な感想を、わっそいはまじまじと見つめている





ギャ「…何度見ても気味悪いわね」




アタシが呟くとわっそいは不思議そうな顔をした





「案外芸術だと思うんだけど?」





…まあ、芸術のセンスも人それぞれだからね



確かに勉強になるけど……アタシはあんまり好かないわ…




考えている内にさっさと木の後ろに回るわっそい





「ギャリー、あれじゃん?」





ギャ「なにかあった?」





木の上の辺りを背伸びしながら指差す




それにはちょっとキたわ…;





イヴを連れて隣で探してみるけど…



アタシ、目が悪くて見えないのよね;






イ「あ、何か光ってるものがあった」





やっぱりイヴは早いわねー…




あー…なんで眼鏡持って来なかったのかしら…






ギャ「え、どこ?」





「そこの枝の上辺り、ギャリー届く?」





ちょっと角度を変えて見るとキラリと光るものを見つけた






ギャ「うーん…あれはアタシでも届かないわ」





何か台があれば届きそうなんだけど…




でも台なんてここら辺には見当たらなかったし…






ギャ「どうしましょ…」





イ「私、木登りできるよ」





木登りね……


それもあるけれどイヴはスカートだし、それに見た感じわっそいやアタシが上ったら折れそうだし……






「だあめ、”イヴ”はスカートだろ?」






ギャ「じゃあアタシが行くわ」






三人の中で最年長なんだから危険な事は任せてもらわないと…





「お前コート引っ掛かるぞ」







ぐさっ







「それにギャリーが登ったらあの枝の所なんか折れそう、オレが行くよ」






ギャ「でもそうしたらわっそいばっかり…」






「まだオレ何もしてねえよ、行ってくる」






…お、男前っ!;




完敗だわ…;






ギャ「………」





木登り苦手なのかしら?




足の置き場所が定まっていない…




…ちょっと不安ね






「ギャリー、ここら辺?」






ギャ「もう少し上よー」






そういうと泣きそうな顔になったのは気のせい…?






ギャ「…高所恐怖症?;」





イ「わっそいそこの枝にあるよー」






もう細くて折れそうな枝ばかりの所ね…




大丈夫かしら…?;




でもこっちは見ている事しかできないし…






「ぃよっと…」






慎重に進んで行くが枝は今にも折れそうで恐い






「…っ」





ギャ「……ぁ、」






上着の前、開いてる…




腕細いわねー…周りの枝と同じ様に見えるわ







…高い所で四つん這いに近い体制…ちょっとやばいかも;



これ以上は見ない方が良いっ…;



艶っぽく見えるわ…;






「…よっ、」





カランッ






「よし、落としたー、”イヴ”取ってー」





イ「うんっ!」





小さい物…




あれは掴めそうにないわね






ギャ「早く降りてきなさい、気をつけてねっ」






「はいよー、」





一番帰りが心配だわ…



折れなければいいんだけど………






ボキッ







ギャ「…え」






冷たい汗が背中に流れた




枝が折れて落ちていく






ギャ「わっそいっ!!?」






気付いたら動いていた






ギャ「…っと!」






何とか間に合った…




ホントに、危なかったわ;





すぐにわっそいは強く瞑っていた目を開けて目が合った






「………え///;」





ギャ「…危なかったわ;大丈夫わっそい?」






「大丈夫何もないので問題ないです///;」





すぐに答えたけど顔はどんどん赤くなってる



乙女なところもあるじゃない







ギャ「………」





…?






「…ギャリー?;」








ぷにぷに








やっぱり…、小さい………








バキッ








ギャ「ぅ゛っ!?;」






顎が痛い…





わっそいを落とさないように力を入れるのに精一杯だった






「…て、てめっ…!?///;
よくもっ、…このやろうっ!!///;」





ギャ「ご、ごめんなさいねっ…!;
こ、これはっ…別にわざとじゃないのよっ!!///;」





違う、違うのよっ!;



確かに胸揉んだけどっ;



でもホントにわざとじゃなくてっ;






「う、ぅるせえっ弁解してる暇あったらさっさと降ろせっ!!///」






そういって暴れだすから大変だった




ちょうどその時にイヴが来た






イ「大丈夫レイン、どうしたの?顔真っ赤だよ?」





「大丈夫、何でもないよイヴ」







じろり







ギャ「…;」





本当にすいませんでした…





ギャ「ほ、本当にこれは事故だからっ;」






「てめえ絶対わざとだろっ!?」





わざとじゃないのは本当よ!;




ただ手に触れてしまった胸が…





「けっ!ワカメなんて置いて行こうイヴ」






ギャ「ちょ、ちょっと待って…;」






見た目より触った胸が小さかったのは気のせいかしら…?






「この変態クソワカメが、本当は花弁千切ってるところだ!
命拾いしたなっ!」







…二度としません。










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