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□翡翠の薔薇 5
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ギャ「…とにかく!こういう変なのがいるから気をつけて進むわよ!;」




ギャリーになんとか抑えられ進む事にする




イ「あ、ちょっと待って」




「ん?どうした”イヴ”?」




イ「この絵の題名読めない字があるの…」




少し戻って一つ前の絵を見る




ギャ「あぁ、これのタイトルのこと?
『抽象的な絵画』ですって……オーケー?」




イ「どういう意味?」



あぁやっぱり気になるぅ?



オレも聞かれると分からん



…この本に書いてねぇかなあ…?




ギャ「え……意味?
んーと……つまり…抽象的な……絵画よ;」




「 いくつかの事物に共通なものを抜き出して、それを一般化して考えるさま。
頭の中だけで考えていて、具体性に欠けるさま。……だってさ」




ギャ「…それ辞書だったの?」




「いや、ここに来てから見つけたただの本、持ってきただけ
それにしても説明できないなんてギャリー格好悪いー」




ギャ「まぁとにかく!
読めない文章は読んであげるわよ;」




「”イヴ”、あとは気になることある?」




イ「あの部屋見てこよう」




「あぁ、ギャリーが薔薇取られた所ね…」じとっ




ギャ「ぅっ…」




「いいよ、行こうか”イヴ”」







ガチャッ





ギャ「…あら?あの女の絵がいない…?」




「あぁ、彼女ならここー」




窓の前にある椅子に登って小部屋を指差す





「見るー?」




ギャ「…いいえ、遠慮しておくわ;」




イ「”そのバラ…”、これなんて読むの?」




「”そのバラ朽ちる時、あなたも朽ち果てる”」




ギャ「いやな事書くわね…」




「いやーん、この紙こーわーいー(低音」




ギャ「何で棒読みなのよ;
しかも声低いままだし…、」




イ「隣のこれは?」




「”バラとあなたは一心同体、命の重さ知るがいい”
…もぉ〜書くわねぇ(低音」





ギャ「はぁ…アンタがいると場の空気が乱されるわ」




「ぅふっ、お褒めに預かり光栄ですー(棒読み」




ギャ「褒めてないわよっ!;」





ちゃんと”イヴ”の手をつなぐ事を忘れずに進む



通路の奥には扉があるけど青い無個性で塞がれている





「…ぉ、女性の像だ」




イ「通れないね…」




いやマジでナイスバディー☆(FU〜




ギャ「なにこれ邪魔ね………、イヴとわっそい、ちょっと離れててくれる?」




…お、おぉっ!?きたきたきたきたきたぁ!



オネェのマジカルパワー!





ギャ「よ………っと」




ズルズル…





見える…見えるぞっ!(ム○カ大佐



あ、やべぇ…これときめくわ…(殴




イ「わあ、ギャリーすごいっ!」




ギャ「まぁ、アタシも一応男だからねっ」




「やっぱオネェでも男なのな…」




ギャ「オネェじゃないわよっ!」




「うっそ!!?違うの!?」




ギャ「失礼ね!アタシは口調が違うだけでれっきとした男よ!」




「オネェと思わせるそっちが失礼だ、さぁ行こうか”イヴ”」




ギャ「何それ理不尽っ!;」






ガチャッ






「わぁ、初めて生で見るパフォーマンス」


生で見ると凄まじいな…




イ「大きな手だね」




ギャ「ぎゃああぁっ!?何よコレ気持ち悪い!」



あ、おねぇさんの絵だ…



「”嘆くな花嫁”と”婿”だな」




ギャ「”嘆きの花嫁”と”嘆きの花婿”でしょ!」




イ「”悲しき花嫁の右手”…と”悲しき花嫁の左手”…?」




「…ワケありですかあー」




まぁ、知ってるけどさ…




ギャ「何なのかしら?」




「”悲しき花嫁の右手”と”左手”ですよ」




ギャ「そういう意味じゃないわよ;」




「一緒に進もうか”イヴ”」




イ「うんっ!」




ギャ「ホントにわっそいはイヴにベッタリね」




「え、何言ってんの普通だよ
……まぁ、可愛い子限定だけど☆」




ギャ「はぁ…;」




「どこ行く?」




ギャ「とりあえず全体的にさっと見ましょうか」




先ずは直ぐ近くのドア






ガチャッ   バタンッ






早い、閉めるにはまだ早いぞギャリー君




ギャ「…この部屋は後にしましょ」



イ「?」



「…おいっす」




その左の通路にて…





パチパチ、パチ





ギャ「きゃーーー!なにこれ気持ち悪い!」




「うるせえ乙女かっ!」



騒ぐギャリーを(力で)静めているうちに”イヴ”は目の集団へ突っ込んで行く



イ「この目だけ赤いよ?」




「ナイス”イヴ”、勇ましいね!」




ギャ「なんで床に目があるのよ……!」




「そういう床だから」




ギャ「どういう床よっ!;」




目の集団を抜けると何枚か絵が飾ってある




イ「…この蛇の目の部分くぼんでる…」




ギャ「ここはそれ以外ないわね…、次行きましょうか」




右に行くと…






「………ブラックなブルーがいる…」



涎が………キモイ



なんだコイツ、マイナスの印象しかねえぞ…



ギャ「なにコレ、気持ち悪いわね…」



あぁ〜、ダメだダメだ…


こんなにマイナスの印象が強いヤツってつい殴りたい衝動に駆られる…


落ち着け、コイツにはいいところもあるはずだっ



『えへへへ、へへへへへ…
はな……おはな、いいなぁ……』





・・・・・(イラッ




「これ大丈夫?この先友達作れんの?」



コイツのいいところ…口?


閉じる事を知らないの?…違う



コイツのいいところ…落ちない涎?


…器用に操れるところ?


うわっキモっ!!;




『そのお花くれたらここ通してあげるよ……えへへ』




・・・ねぇわ。



…いや、あるはずだ探せっ探すんだ!;




イ「花…?」



えっと・・・お顔は、きっっったねぇなぁおい!!!(イラッ



『えへへ……お花ちょうだい?』





そう言ってイヴは自分の薔薇を見つめる…




イ「お花って、これ…?」



おい、何ナチュラルに差し出そうとしてんすかイヴ殿っ;



ギャ「ちょ、ちょっとイヴ……大丈夫なの?
なんかコイツ信用できないわ……」



ギャリー君、コイツは信用以前の問題だと思うよ



『ねぇおねがい……ちょっとだけにおい嗅ぐだけだからさぁ……』



・・・(イラッ



「絶対に渡すなイヴ、コイツはとんでもねぇヤツだ信用しちゃいけない聞いちゃいけない見ちゃいけないイイネ?」必死




”イヴ”を後ろに隠す



この子の純粋な目が汚れるわっ!




『ちょっとぐらいいいじゃん……えへへ、へへへへへ、へへへへへあはははははははははははは、あはははははははははっはははははははははははははははははははははははははっはははっははははははっはははは!!!』





ギャ「………っ!」




イ「……っ」




「………」






ザシュッ!





『はぶっ!!?;』




ギャ・イ「「!?;」」




「おっと、こんなところに鋏が・・・」シャキン、シャキン





『・・・・・』ガクガクガクガクガク





なんだ、お口チャックできんじゃん






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