shortSTORY 2
□☆秘密の秀徳生
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「おま…女…なのか」
緑間君の手にあるのは…
私の保険証だ。
こんなの…
もう…
『い…言わないで…』
私は小さな声でそう言った。
「そ、そんなこと…あっていいわけがないのだよ!俺は言いに…」
ダメだっ
緑間君が行っちゃう!
『やだっ、行かないでっ!』
私は彼の腕を掴み、かなりの力で引き寄せた。
そしてベッドの方へと倒れ込ませる。
「なっ…」
彼の顔が間近にある。
でも、私はそんなこと気にもならずに…
『お願いだから…。…お兄ちゃんを倒したい…それを…叶えたいの…』
涙が溢れ、緑間君の手の甲へと落ちる。
「…っ…」
女の子を泣かしたことに罪悪感を覚えたのか
「…話を…聞こう」
ゆっくりとベッドから離れ、近くの椅子に腰をおろした。
私は、涙をぬぐい、今までの、ここにきた経緯や理由を全て話した。
青峰大輝の妹で…
お兄ちゃんを倒したいと強くおもっていること。
それがここに来た、理由であることを…