shortSTORY 2

□☆マネージャー代理
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『はぁ!?一ヶ月マネージャー変わってほしい!?』



ある日、同じクラスで親友の桃井さつきに頼まれた話に、私は教室で大声をだしてしまった。



「かなみちゃんお願い〜」


顔の前で手を合わせ、必死にお願いするさつきちゃん。


『あ、あのねぇ、あたしだってバイトが…』


「…休めない?」

『や、休めないよ…』


そう言うと、さつきちゃんはスッとノートを持ち出し



「かなみちゃんのバイト先、従業員43人、そこまで不足してるとは思えないけど…」



なんでそんなことまで調べてんのよ…


「…お願いっ、一ヶ月だけ…。私のおばあちゃんが昨日入院しちゃって…今家がバタバタしてて部活どころじゃないの…」


理由はちゃんとしたもの、これを断るのは非情というもの。



けれど…


『マネージャーなんて…』


「むしろ!なんでかなみちゃんこの桐皇学園バスケ部マネージャーにならなかったのか不思議だよ!…私たち、帝光中学で一緒にマネージャーしてきたじゃん!」



『それは…』


そう、私はこの桃井さつきと同じ、帝光中学のバスケ部マネージャーをしていた。


「それに…悔しいけど私より情報収集に長けてたじゃない…」


私は大きく首を振る。


『さ、さつきちゃんに勝てるなんて思ってないよ…。…女の勘とか使えないしね。』



正直、マネージャーをすることがめんどくさくなっていた。

帝光中学で三年間やってきたが、情報収集したところで、キセキの世代と言われる人たちはそんな情報なくたって勝てていたし…


ただユニフォーム洗ったり、ドリンク作ったり…


お金もらえないし…


それならお金もらえるバイトをしよう!

っていう簡単な考えだった。


「ほんと…一ヶ月でいいから!…桐皇には私以外にマネージャーいなくて…」


必死で頼むさつきちゃんに、ここで断ることもできず…



『わ、…わかったよ…』


仕方なく引き受けることにした。


バイト一ヶ月休業かぁ…


お金なくなっちゃうなぁ…



そう思っていると


「マネージャー代理として今日挨拶いくよ!放課後あけといてね!」


『えっ、急…』


有無を言わさず、さつきちゃんはルンルンと教室を出て行った。



「なに?お前マネージャーすんの?」


さっきまで横で机に突っ伏して寝ていた青峰君が話しかけてきた。


『…一ヶ月だけね』


「ふーん…。ま、俺には関係ねぇけど…」

『…サボらせないからね?』


「……お前そーいやさつきよりめんどくさかったな」


青峰君は私に引きつった顔を見せた。


引きつらせたいのは私のほうだよ…



これから無事に、マネージャーを一ヶ月こなすことができるのだろうか…
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