shortSTORY 2

□☆スキャンダル
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翌日。


撮影のため、スタジオ入りすると…



「お願いしまーす」

「よろしくお願いします」

「お願いします」



たくさんのモデルさんたちがいた。


今日の私の仕事は、何人かのモデルさんと一緒に季節のトレンド服の撮影であった。



そしてその中に…



『あ…』



ひときわ目立つ存在。


背が高くて…

明るい髪、整った顔立ち…



黄瀬涼太…




私は思わず見惚れてしまった。


こんな人…いるんだ。



「黄瀬くん!今日は君一人のページ作るから沢山写真とらせてもらうよ!」



カメラマンさんはパシャリと黄瀬君をとる。



ふぇ…

黄瀬君は一人ページなんだ…


すごい…


いいなぁ…



少し生まれる嫉妬心。


あんな風に…才能があったら…



私にはもう時間がない。


彼の力を目の当たりにした私はさらにそれを実感した。


「さー、他の皆さんも撮影しますよー」



私は撮影場所へと向かった。


チラッと黄瀬君を見る。



彼の真剣な表情、たまに見せる笑顔。



『っ…』



見過ぎていたせいか、目があってしまった。


フイッと視線を逸らし、撮影に専念した。




私は端の方で、センターにいくことなんてほぼない。



それでも必死に、笑顔に力を入れ、なんとか存在感を出そうとれがんばった…
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