shortSTORY 2

□☆一筋の光
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「きもいんだよ」

「死ねよ」

「うざい」




苦しい…




「学校くんなよ」



やめて…



「目障り」



苦しい…


「消えろ」



毎日毎日、残酷な言葉を投げかけられる。



そんな毎日、もう慣れたはずなのに



苦しさは日に日に増していく。



私は、女子トイレで便器に浸かっているノートを見つめていた。



「ほんとあんたってうざい。」



ケラケラと後ろから、笑声が聞こえる。



苦しい…



「あんたなんて、消えちゃえばいいのに」




バサバサッと、数冊のノートがトイレに投げ込まれる。




キーンコーンカーンコーン




「やば、授業じゃん」


「いこいこー」


「じゃーね、大神サン」




トイレから出て行く彼女たち。





やっと終わった…



胸の苦しさも、少し収まった。



慣れたはずの毎日、ただ、胸が押しつぶされそうな感覚に襲われる。




私は、便器から自分のノートを取り出す。



水浸しのノートは、もう使い物にならなさそうだ。



しかし、このままここに置いておいて、誰かに見つかってはまずい。




私は全てのノートを取り出し、近くのゴミ箱へと投げ入れた。




いつまで続くのだろう…



入学してから、理由もなしに向けられたイジメ。



日に日に悪化しているように感じる。



このイジメのせいで、友達は作り損ねてしまった。



1人ぼっちだ。



助けてくれる人もいない。



苦しい。



でも、教室に行かなければ行けない。



私は、鞄をもって、自分の教室へと向かった。
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