shortSTORY

□☆生徒との恋
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私は秋田県にある、陽泉高校の二年の担任をしている。


今年から教師を初めて、いわゆる新米教師。


でも、まぁだんだんこの高校にも慣れてきた。


「れの先生、わからない問題があるんですけど…良いですか?」


『あ、氷室君。いいよー』


私の担当は数学。

氷室君は私の担任している生徒の一人で、最近よく数学の質問に来てくれる。


正直、質問しにきてくれるのって結構嬉しい。


『どこがわからないの?』

「ここなんですけど…」


『あー、ここね。ここは…』


職員室によく来て、こうやって数学を教えてあげている。


「あぁ…そうか…」


氷室君は理解するのが早いのでそんなに教えるのも大変じゃないし…


にしても…


高校二年生とは思えないほどのフェロモンが出てるような気がするのは私だけ?


目の下のホクロ…
セクシーすぎるし…


「…れの先生?」


『…えっ』


「俺の顔に…なんかついてます?…なんかジッと見られてたよーな…」


『いやっ、勉強熱心だなぁーと思って感心してたの!』


「そんなことないですよ。れの先生の教え方すごく分かりやすいんで…いつも聞きに来てしまいます」


ニコリと笑った氷室君は、さらに綺麗で、気を抜けば恋に落ちてしまいそうだ。


『…えっと、それはよかった』


私は笑い返し、


『じゃあ、仕事残ってるから、今日はここまでね』


「はい。…また来ていいですか?」



『もちろんっ。勉強熱心な生徒は好きよー』


そう言った瞬間
氷室君はまたとびきりの笑顔で


「はい、じゃあまた」


と言って職員室を出て行った。


ふぅ…
なんて素敵な生徒なんだ…


あれはモテるだろーなー…


そんなことを思いながら、私は残っている仕事に取り組んだ。
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