shortSTORY
□☆片思い
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「…どうしたのだよ」
けれど、今日は違った。
ため息をついて、私が前を向く。
そんな何時ものやりとりが、今日は緑間君の一言でかわった。
「最近、ため息ばかりついてないか?」
やば…
気づかれてたんだ…
『えっと…最近…良い事なくて…』
苦し紛れの嘘。
緑間君の方を見ると、鞄からガサゴソと何かを取り出そうとしている。
「お前の今日のラッキーアイテムなのだよ」
取り出されたのは、ウサギのぬいぐるみ…
『え…』
「これで今日一日くらいは良い日になるだろう…」
緑間君はそれを私に渡してきた。
『あ…りがと』
やばい、もう良い事起こってるしなにこれ…
私は緑間君からのウサギのぬいぐるみをぎゅっと握りしめた。
「…俺はそろそろ帰るのだよ」
そう言って立ち上がる緑間君。
『ん…ありがとねこれ。じゃーね』
こんな良い事が起きるなんて…
私も毎日おは朝見ようかな…
なんて思っちゃったよ…