shortSTORY
□☆片思い
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私の好きな人…
それは…
「れの、すまないが、そのぬいぐるみをとってくれないか?」
緑間君は、私の机の下を指差して言った。
『あ…うん』
私は机の下に落ちていたくまのぬいぐるみをひろいあげる。
「ありがとう」
『それ…今日のラッキーアイテム?』
「ああ、そうだ」
『相変わらず変な人』
「なっ!?」
緑間君が顔を引きつらせる。
「うるさい。人事を尽くさないやつに言われたくないのだよ」
緑間君は持っていたぬいぐるみを私の顔にぐいっと押し付け
「お前は人事を尽くさないから赤点などとるのだよ」
『ちょ、私が赤点ってなんで知って……ってかぬいぐるみ顔に押し付けないで!』
こんなやり取りをする毎日。
これでいいって思ってた。
あいつは私の事を、友達ともおもってないんだろーなー…
クラスメイトで…席が近いうるさい奴…ぐらいなのかな…
そう思うと、こんなやり取りをした後はいつもため息がでた。