帝光中学のマネージャー
□分岐ルート4
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私は今週の日曜日の欄に【青峰君とバッシュを買いに行く】と書いた。
青峰君は意地悪だ。
合宿での夜のこと…
いつも強引で、こっちのことなんてお構いなし…
でも、嫌いになれるわけもないし…
それに…時々見せる優しさに、ドキドキしたことだってあった。
私は青峰君に電話をかける。
プルルルル
プルルルル
プルルルル…
あれ?出ないな…
何度かコール音をならせた後、電話を切った。
今忙しいのかな…
プルルルル♪♪
『うわぁ!?』
携帯が急になり、画面には【青峰君】の文字。
私は急いで通話ボタンを押し、
『は、はい!大神です!』
「わりー…寝てたぁ…」
受話器から聞こえてくるのはなんとも気の抜けた青峰君の声。
『ご、ごめん。起こしちゃったね』
「どーせ風呂入るから起きなきゃなんねーかったし…つか、なんか用か?」
『あっ…あのね!!日曜日、青峰君のバッシュ選び手伝おうかなーって!』
ガタンッ
ん?受話器の方でなにか鈍い音…
『あ、青峰君?』
「いって……ベッドから落ちた…」
『大丈夫!?』
「なんとか……。つか、マジかよ?いーのか?」
『え?……うん、大丈夫だよ?』
「そか…」
青峰君の声はなんだか嬉しそうだった。
「んじゃー1時に駅前集合な。遅刻すんなよー」
『うん!じゃあまた!』
電話を切る。
青峰君と2人ででかけるのなんて初めて…
というか、キセキの世代の人と2人で遊んだことなんてなかったなぁ……
あれ、急に緊張してきちゃった……
私はクローゼットから、日曜日に着る服を探した。
まぁ動き回るからズボンがいいよね。
短パンに、上は可愛らしく…
ふと、青峰君とのデートを思いの外楽しみにしている自分がいることに気付く。
なんか…変なの…
口元を緩ませ、私は服選びに没頭した。