帝光中学のマネージャー

□第3話
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みんなでのご飯から、一ヶ月ほど過ぎて…




とうとう合宿当日へとなった。



「かなみちゃん!バス、隣に座ろー!」


さつきちゃんに腕を引かれ、私はバスの座席へ座った。



一ヶ月前に言われた、赤司君の言葉はまだずっと私を悩ませていた。


あれを言われてから、どことなくみんなと距離をとるようになってしまった。



意識してしまう。



「ねーねー、かなみちゃん最近元気ないよ?」


さつきちゃんの言葉にドキッとする私。



『…えっ、そかな…』



「うん。…大丈夫?」



ダメだ、こんな私情持ち込んじゃ…


『うん!大丈夫!今から合宿なんだから、パワーつけないとね!』



ほとんど空元気な気もするけど、そうでもしなければ…


私はチラッと赤司君を見た。



彼は資料に目を通している。


ふと、こちらを見た。



やばっ




あからさまに逸らす私。



もう一度ゆっくり彼の方を見ると、また資料に目を戻していた。






へ、変に思われたかな?




その時、ずいっと目の前にお菓子が現れ



「かなみちんーさっちんー、たべるー?」



後ろに座っていた紫腹君がお菓子を前に出してきた。



「むっくんありがと〜」



『あ、ありがとー』




ポッキーをぬきとり、パクリと口に入れた時、また丁度赤司君と目が合う。


今度は逸らせないほどしっかりと…


ドキドキしながら、赤司君を見つめていると



ふいっとあちらから目を逸らした。




…よかった。



もう心臓に悪いよー…
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