帝光中学のマネージャー

□第2話
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「「お疲れ様です」」






部活が終わり、私はさつきちゃんと一足先に体育館からでる。



「ねぇねぇ、かなみちゃんって好きな人いるの??」




体育館を出たところでいきなり聞かれ…


『いない』



と即答する私。



「えー?とかいって…あの人たちの中に居たりしないのー?」



『あの人たち?』


「キセキの世代の中〜」



私は思いもよらなかった言葉に



『絶対、ない』



冷静に答える。




「つまんないなー…」



さつきちゃんは、髪の毛をクルクルといじりながら



「…じゃあ…」



『ん?』



「じゃあ…テツ君のこと…好きにならないでくれる?」



上目で恐る恐る聞いてくるさつきちゃん。



『…ならないよ』



可愛いなぁ…


こんなに愛されて…黒子君は幸せ者だな。



「ほ、ほんと!?」


『うん』


「や、約束だよ!」



さつきちゃんは小指をそっとだす。



私はその小指に優しく絡める。



すると、さつきちゃんはフワッと笑って



「ありがとうっ」



私がキセキの世代を好きになるわけないよ。


だって大事な部活仲間だもん。



あの人たちはかっこいいけど…



そんな目で見たこと一度も無いんだから…



「でもっ、もし好きな人できたら教えてねっ!絶対!」



『…うん!』



小指を絡めたままそっと笑った。
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