shortSTORY 2

□☆気づいて欲しくて
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放課後、和成と緑間君は部活へ向かう。


私は…


帰宅部だ。


帰る用意をしていると…


「なーかなみ!今日、夜にお前の部屋行っていいー?宿題写させて!」


な…


『また!?ちょっとは自分でやりなさいよっ』



和成はいつも宿題が出た日は私の部屋に宿題を写しにくる。


「えー。な、お願いっ」


顔の前で必死に手を合わせる和成。



『…し、仕方な…「お前はいつも甘過ぎるのだよ」




間に入ってきたのは緑間君。


「宿題など自分でやってこそ意味があるものなのだよ」


そ、そうだよね!


『そうだよ和成!今日は自分でやりなよっ』


「なっ、真ちゃん余計なこと…」

「当たり前なのだよ」



癖でジッと緑間君を見ていると、ふと目が合い


「お前はこいつに甘過ぎる。そんな甘やかすやつではないのだよ」


『う、うん!…緑間君は部活やった後にしっかりやってるもんね!』


そうだよー


普通に和成を甘やかす必死なんて…


『じゃあ部活頑張ってね!』


緑間君に笑顔でそう言う。


「…っ、あぁ」



あら…たかが部活で応援しすぎたかな?


なんか緑間君照れたような…



「…」



『ん?なに、和成』



「…べっつにー」



和成はため息をつき


「部活いってくるわ」



どうやら、宿題を見せてもらえないのが相当こたえたのかな。



『和成も頑張って!』



少し可哀想になり、私は手を振りながらそう言った。


「……おー」


少し口元を緩ませたけど、私の方をほとんど見ずに部活へ行ってしまった。



そ、そんなショックだったのかなー…



少しばかり心配になりながらも、私は一人で帰宅した。
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