短編―刀剣乱舞

□加州清光 ??
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加州清光side

「あー。川の下の子です。
加州清光。扱いに−」

『かしゅ、きよみつ、さん!』

「…ん?」

言葉を遮った目の前にいる女の子
…6歳くらい?

『花苗、きよみつ、
きんじ!選んだの!』

なるほど、驚くことにこの子が
俺の主らしい

「えっと…一応聞くけど、
俺の、主なんだよね?」

『うん!花苗はね、
きよみつの、あるじだよ!!
さにわ!よろしくね!!』

こ「審神者様!真名を言っては
なりませんとあれほど…!」

『んあー???』

そう言ってにっこり笑う主
純粋な笑顔で、とても可愛くて

−俺が守ってあげないとって
思っちゃったんだよね

こ「加州様!私めがこの本丸に
仕える こんのすけ でございます!
主についてはまた後ほど…!
今はまずこの本丸について
ご説明致します!!」

「こんのすけ、ね。
よろしくー」

心配だから主の手を繋いで
こんのすけに本丸を案内してもらう
うん、俺たちだけにしては広い
つまり他の刀も呼べってことだよね

……あのブスもいつか来るのかな。


こ「ひとまず、ご説明は以上です!
この際です。新しい刀を鍛刀致しましょう!
審神者様!こちらの資源を」

こんのすけは資源を50ずつ渡した
…が

『こんのすけ、たりない』

こ「へ?」

「資源が足りないの?主」

そう問いかけると、こくりと頷いた

『こんのすけさん、あのね
ぜーんぶ350ずつ!!』

そう言ってこんのすけから資源量を
取る(ほぼ奪い取りに近い)
ちょこちょこ走り回ってから主は言った

『こんのすけさん、おきゅーりょー?
あったからそれで350ずつ、かった!』

こ「!そ、それは私めの…!!
トホホ…」

この主…
中々やる

「ま、まー許してやんなよ。
まだ小さいんだし…」

ごめんこんのすけ
俺もこれくらいしか言えないわ

こ「うう…こんのすけ、少しは
大人になります…」

そして表記された鍛刀時間は40分

『えへへ…これでよしっ
かしゅさん!これで、たのもしい
かたな、よべたはず!!』

「へー…じゃあ楽しみにしてよっかな」

って言っても
主はまだ小さいからみんな
頼もしいと思うけどね

こ「審神者様、加州様、今日はもう遅くなってます。40分の鍛刀時間ですが、顕現はまた明日に致しましょう」


『えええええええーあいたいー!
ほりかわ くにひろ さん!!』

…堀川?なんで主が堀川のこと…

「ほら主
俺を顕現させて体力もあまり
無いでしょ?明日にしよーよ」

それに一日目くらい
俺は主とふたりで過ごしたいんだよね

でもなんで堀川のこと…
なんていう少しのモヤモヤを抱えたまま
主はお風呂へ行…こうとした

『きよみつ!はやく!!
かしゅきよみつ!』

「え、俺も?あと加州ね」

『んー?まーいいや!
きよみつ!おふろ!
いっしょにはいろ!』

…幼いから仕方ないか
…色々と

お風呂も一緒に入り
布団も隣に敷くと
すぐに主はうつらうつらし始めた

『きよみつ』

「ん?」

『あさ、おきても…となり…に
いてね…』

「…うん、当たり前じゃん。主」

『えへへ…きよみつ』

「なーに?」

『きよみつ…えへへ…きよみつ…』

「だからなにー?」

『これから、よろしくね
きよみつ!』

「よろしく、主
俺の事可愛がってね」

『うん、きよみつ、かわいーし、
かっこいい、か…ら…
さみしく、なぃょ…』

そう言って眠りについた主の頭を
優しく撫でていると、
こんのすけが俺を襖の向こうから呼んだ


こ「こちらの審神者様はまだ幼いのですが
年齢は6歳です。」

「うん、そんな感じはしてたよ
で?なんであの子が審神者に?
年齢的にも危なくない?」

するとこんのすけは説明し始めた

こ「…彼女は…
つい先日、両親を亡くされ天涯孤独
見よりも何も無い形となりました。
なので政府は、彼女の生まれ持った
強い霊力を、審神者として使えば…
本丸の主となれば、刀剣男士がいる為
1人ではなくなると考えたのでしょう」

「…なるほどねー」

天涯孤独、あの年齢で

−『あさ、おきても…となり…に
いてね…』

「主の両親の死因って?」

こ「…事故と伺っていますが、
何者かに殺されたという話も聞きます」

それでか…殺されたなら
明日目の前から消えるかもという
恐怖が残る。
だから俺にあんなこと…


「こんのすけ」

こ「はい?」

「俺、あの子護るよ。
"刀"として。最期まで。
他の刀剣男士よりも強く、傍で」

こ「よろしくお願いします」

それが何やかんや…
15年くらい前の話だった気がする
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