火神と木吉

□付き合ってくれ
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マジバーガーで席につくと、木吉は話し出す。
「最近変なんだ俺」
「変なのはいつもだろーが」
「そうなのか?」
「いい加減自覚しろよ!」
「努力してみる」
日向は呆れ顔でハンバーガーにかぶりついた。
木吉はコーラーをひと飲み。
「で」
「で?」
「おい、まさかそれが相談かよ!!」
「あー違う違う」
木吉がバタバタと手を振り、大きく深呼吸をした。
「俺、火神が好きになっちまった」
木吉の言ったこの一言が日向の思考回路を完全に停止させた。
「日向?」
木吉に問いかけられ、日向の思考回路は動き出す。
現実逃避と言う形で。
「このポテト旨いな」
「そうだな」
「アップルパイ追加しようかな。木吉はどうする?」
「俺はいいよ。それよりさっきの話しなんだが」
「えっと、何だっけ?」
「聞いてなかったのか?俺、火神が好きになっちまった」
日向の思考回路がまた止まる。
「スマン、もう一度」
「俺、火神が好きになっちまった」
「もう一度」
「俺、火神が好きになっちまった」
「……………………………………」
日向は聞き間違いであってほしいと思ったが、何度聞いても木吉の答えは変わらなかった。
「どうしよう?」
「知るかーっ!!」
日向はお盆で木吉を思いっきりどついた。
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