白と黒の姫君

□第3夜。再会
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「ん……」


とある町の部屋で少年――アレン・ウォーカーは目を覚ました。


巻き戻しの町でイノセンスの適合者に出会い、ノアの一族と名乗る少女とアクマと戦った。その時の傷はまだ癒えていない。


「…あれ?」


声を出すと窓辺で外を見ていた人物が振り返った。


「やっと起きたね。気分はどうだい?」


「まあまあってとこです。リナリーは…治療してるんですか?」


「あぁ」


リナリーの兄、コムイは肯定した。


「でも心配は要らないよ」


「ちなみに、どんな治療をしてるんですか」


部屋の隅に置いてある工具としか思えない道具を見ながらアレンは言った。


「針術といってね。中国に太古から伝わる針治療だよ」


「そうなんですか…」


「治療されるの怖いかい?」


慌ててアレンは答えた。


「あ、いえ…。――1つ、聞いても良いですか」


驚いたコムイだったが、素直に先を促した。


「コムイさん、忙しいのにどうして、わざわざ教団の外に出てきたんですか。僕やリナリーのため、だけじゃないですよね。


…ノアの一族って何なんですか」


「それをうちらに聞きに来たんさ」


突然の声にアレンだけでなくティムキャンピーも驚く。


「あれ…」


「いつ入ってきたの、この人」


その青年はにっと笑って話した。



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