例え話と狂気沙汰

□一章
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一章

『馴れ合い』































すきまからふく風がつめたい。
もうかんかくだってあいまいで、手足がついているかさえわからない。


「さむいね」

へんじはない。

「だれかたすけてくれないのかな」

へんじはない。

「みんなぼくがきらいなのかなあ」

へんじはない。

「しんじゃったの?」

へんじはない。

「ぼくはひとりぼっちなの?」


さいごまでへんじはなかった。









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