マギの扉


□第1話
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「シン。昼間からお酒は控えて下さい。」

「いいじゃないか、君も飲むかい?ユリア。」

「何言ってるんですか、シン!」

そう言ってジャーファルさんが私をシンことシンドバッドから遠のける。

シンと私が声を揃えて笑う。

「私は他の部屋にいますから…
 シン、セクハラは行けませんからね!」

ジャーファルさんが念を押してシンにいう。

「な、流石にそれは酔ったときしかシないぞ!」

「え、なんか身の危険を感じるんですが…」

そんな会話を淡々としていた。

そういえば私がシンに拾われてから半年が経った。

あの時は私も人見知りでぜんぜんこの環境に慣れなかった。

でも今はもう昔の私じゃない。

シンのお陰で幸せに過ごせている。

八人将の人たちともうまくいっている。

「さて、ユリア。出かけようか。」

「へ?何処にですか?」

シンがコトンと器を置いて私に近づく。

「あ、あの…シン…?」

ガシっとシンが私の肩をつかむ。

「え。あの…?」

「よし、多分ピッタリだろう。」

「なにが?」

シンが引き出しの中にあった紙袋を取り出す。

「なんですか?それは。」

「これはな、ユリアのために買ってきたんだ。似合うと思う。」

その中に入っていたのはきれいな服。
それを私に手渡す。

「さぁ、着てみてくれ!」

きれいな服、きっと高かったのだろう。
コクリと、頷いた。

すると、シンは嬉しそうな顔をした。

「えと…着替えてきます…!」

服を抱いて自分の部屋へ向かう。

そういえば、出かけるとかいってたような…。
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