銀魂夢小説
□第八訓
2ページ/10ページ
「やっちまった…っ」
「やっちまったな」
「やっちまいやしたねィ」
ひとつの部屋に集まり、ズーンと暗くなる室内。
というか重くなる空気。
三人は肩を落としながらこれからのことを考えていた。
「雪乃ちゃん、泣いてたよォォォっ!」
「武州にいた頃からずっとあのぬいぐるみ持ってたな」
「そういやアレなんなんですかィ?ガキん頃からずっと奇妙なぬいぐるみだとおもってやしたが」
「総悟…雪乃のことどこまで知ってる?」
「近藤さんが雪乃を拉致ったってことしか聞いてやせん」
「そうか」
「いや、誘拐なんてしないからねェェェ!そうかって頷かないでよトシィィ!」
「今度本人から聞いとけ。実際俺らもよく知らねェ。ただ近藤さんが行き倒れてたガキを拾った。そいつが雪乃で、雪乃が唯一持ってたのがあのぬいぐるみってだけだ」
「役立たず。確か兄貴からもらったもんつってましたねェ」
「誰が役立たずだ。さて、どうしたもんか」
「オメェがだよ。それじゃこうしやしょう―――」
(なるほどそれはいい案だなァ!)
(そんなんで本当に大丈夫か?)
(大丈夫ですぜィ。あいつ単純だから)